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日本美適進化論:言語化のセンス

ときに「会話」とは残酷で、真意を伝える言葉のニュアンスを間違えると、違う意味に受け取られてしまったり、会話の配分がどちらかに偏ると意見の押し付けになってしまったり、「表現する」ことの大切さや難しさを日々感じます。また、同じ会話でも仕事の生産性や効率化のために、結論から述べる習慣や、ヘッドラインとして見出しを明確に打ち出す言語力がマネジメントやリーダ―シップにも求められますが。相手との関係性によっても会話の熱量が変わり、伝える側と受け取る側が必ずしも同じ理解が出来ているとは限りません。以前のnoteにも記しましたが、どのような状況でも一日数万回溢れ出る思考の中から、たった一つを言語化するために捨てなければならなかった数々の言葉の中に、もっと適した表現があったのではないかと、都度振り返り、常にブラッシュアップ出来ると良いですね。

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■■■■■言語化のセンス■■■■■■■■■■■■

1)共通言語について

2)双方の違いが良い結果を生む

3)豊かなボキャブラリー

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1)共通言語について

意思の疎通がしにくい原因として、転職直後などで、業界特有の企業文化に不慣れな場合に起こる、コミュニケーション不全も時折目にします。

企業内では、同業者間で取り交わされる会話の中で、共通した言語表現が使われる傾向があります。例えば、「社員間で情報を共有する」場合、ある業界では「全員に横展開してください」と言い、他業界では「シェアしてください」「共有しましょう」「通達しといて」などと、短縮したり様々な言い方をします。社内で自然に定着する言語表現は、日常の使いやすさや、多用されてきた言い回しなどですが、社内の「企業文化」が共通言語や会話に現れる点についてあまり注目している企業は少ないと感じます。雑談を大切にする風通しの良い部署、要点だけを伝え自力を促す部署、よく部署替えなどで新しく加わったメンバーに「視点が新しいうちに改善提案などしてみよう。」と、思っている間もなく、柔軟性の高い人ほど1ヵ月もすれば慣れて、いつの間にか「話しかた」「考え方」に同調し始めます。「通達しといてね。」に戸惑い、質問してみると、「〇〇グループ、△△グループへメールで連絡することです。」と、以外に注意が必要なタスクだったりします。そしてよく気を付けていると、その部署の雰囲気を無意識に作っている人の存在も。違和感が残る「表現グセ」については、それとなく提案することがあっても良いでしょう。こんなことがありました。「ため息」が癖になっているベテラン営業マン。着席してはため息、発言してはため息、電話を切ってはため息の連続で、隣席の若手営業マンが疲弊するほどです。「〇〇さん、お仕事お疲れさまです!きっと、息の使い方を変えるだけで疲労が取れますよ!ため息を深呼吸に変えましょう。」息の使い方ひとつで変わるように、言葉ひとつで変えられる空気もたくさんありそうですね。

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2)双方の違いが良い結果を生む

言葉は人を傷つけるためのものではなく、仕事上で意見が違うことで否定されたと感じたり、感情的で不用意な反論を重ねたりする必要はありませんね。人は常に相手を値踏みしたり比較や評価対象となっている事実は今も昔も変わりませんので、逆に受け身ではなく、その相手の判断基準や偏見のフィルターがどのようなものかに関心を持つことも、相手を理解し成長するきっかけになるのでしょう。また、お互いに考え方や意見が違うからこそ人類は議論をし改善点を克服し、パラダイムシフトを起こして進化し続けてきました。双方の違いは結果を良い方向へ導き成長変化につなげますね。意見の違いは宝物です。違いにこそ喜びを感じると、なんと日常が豊かで好きなことだらけです。

3)豊かなボキャブラリー

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言葉に饒舌でなくても、自分の主張を止めないことで周囲に伝わることは大きいです。同時に時間が永遠にあるなら、じっくり丁寧に言葉を紡ぎ出しながら自分とも相手とも関係性を深めることができますが、残念ながら時間は有限で、自分が目指すことの方向も大きさも違います。ただ、出逢う縁があり長い時間を過ごす方々との関係性による影響は大きくて。その奇跡的で影響し合える関係性の中で相手に向ける言葉は、そのまま自分に向いていると気づいた今となっては、バーバルもノンバーバルも豊かなボキャブラリーを大切にすることが、自分も相手ももっと尊重することになるのだと感じます。自由に愛される言葉が生み出せるようになりたい。未来は愛と自由で溢れていると信じています。

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