日本美適進化論:直観の的中率
最近よく目にするようになってきた、「直観」「クリエイティブ」「デザイン力」などの感覚系の記事。その流れを牽引してきた「エリートはなぜ美意識を鍛えるのか」著者の山口周氏は、withコロナ:ニューノーマルな時代は「自由で直観的でワガママな人」が誰よりも活躍する?というタイトルでカンファレンスに登壇しています。『自由でワガママ』と聞くと一見社会適合性が低く企業では問題視されそうな人たちが今後、時代をリードすると言われているのかと懸念しますが、そうではありません。
それは何をしても許されるというような奔放さではなく、社会で働く上で最低限のビジネスルールの遵守が前提で、これからはさらに誰もが自由に能力を発揮する機会を模索しているのは確かです。あくまでも社会の経済活動に於いて、さらに豊かになるための能力や才能が発揮できる働き方を求めるのはとても自然なことです。相手を傷付けたり体制に悪影響がない限り、過剰に個人の才能や能力を抑えつけない多様性を重んじる世の中によって、個人の豊かさが実感できれば幸福度も上がりますね。例えば、はじめて就いた業務に慣れていない人が感じる素朴な疑問や、環境に馴染んでいないからこそ発見できる違和感などを吸い上げて、些細なことでも改善のヒントにしていく貪欲さや、様々な分野の経験者による以外性のあるアイディアも前例がないからと排除せず、上手く行きそうだと感じる直観があれば、チャレンジングでも取り組む価値があると感じます。
その人らしい人生を柔軟に選択して歩んでいる人たちは魅力的です。その人たちの共通点は自分の直感を信じる力の高さ。その人にとってワクワクする道を感覚的に選べること、その直観が理性を上回り計算を凌駕することが出来る。人間の直観の的中率は90%という驚異的なデータもあると示されていますし、直観とは、脳が過去にインプットしてきた経験や学習のデータベースから、無意識に引き出された超高速の脳の意思決定プロセスだとメンタリストDAIGOの分析。自分の直観を信じて行動することで、ここぞという意思決定で自分らしい道を選び、活躍のフィールドを広げる。違和感を回避するための習慣で道を妨げるバイアスを意識できるようになれば、無理に自分を矯正するような生き方をせずに、さらに感性が研ぎ澄まされる。後悔のない生き方をするための強力な武器となりそうです。最初からできる人はそうはいないのかも知れませんが、自分と向き合い試行錯誤を重ねることで誰でも磨くことが出来る感性の習慣を積み重ねることで、肩の力を抜いた生き方が出来るのかもしれません。