日本美適進化論:平等な機会に躊躇する心理
インターネットリサーチから、ビジネスパーソンの共働き世帯が、約600万世帯から1245万世帯に増加し、内訳は20代夫婦は64.5%、30代で47.5%、40代で29.5%、50~60代では20.5%で、高齢の専業主婦・主夫率が最も高くなっています。あたり前にも思えますが、世代間の意識の違いや所得の違いも多くの理由で、家計の管理・自由に使えるお金・記念日の過ごし方・産後の仕事復帰時期などの項目に於いても、世帯のタイプや年代によって大きく差があるようですね。夫婦の在り方にも多様性を感じると同時に、働き方にも変化があって然るべき。若い世代では明らかに男性優位の職場にも女性が進出し平等な立場で働くシーンが増えています。
しかしここで、「平等」という意味を考えてみると、平等な立場で働く男女と同じように、役割分担として男性は社会で働く、女性は家庭で働くという「平等」もあるわけです。いままでお子様への愛情が母親優位だったものが、父親との時間も増えてくることで成長過程の経験や価値基準の違う世代が育ってくると、自然にジェンダーギャップが解消されていくのかも知れませんが、何となく「男女平等」という言葉に対してお互いのテリトリーへ踏み込んでいかなければならない違和感のようなものを感じてしまうのかも知れません。
ただ、社会ではまだまだ多様性が活かされずイノベーションが起きにくいと言われる日本に於いて、不慣れでも新しい視点を持つ人を取り込むことは最大のメリット。躊躇せず、積極的に可能性を広げるチャンスをつかむ勇気は、受け入れる側も受け入れられる側も活性化することは一目瞭然。一歩踏み出すことで、意外に受入れ側の体制が整っていたりしますので、過剰に怖がる必要もありません。誰もが既存のテリトリーに新しく参入することに緊張感を持ちますが、自分ごととして熱心に協力するスタンスがあれば超えられるので大丈夫です。「男女平等」という言葉をあまり意識せずに、目的を共有し熱心に参加するスタンスがあれば、どのような領域でも躊躇することはありません。