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記憶喪失の政治家

とある田舎の川べりで記憶喪失の男性、勝俣昭一(30)が発見された。

勝俣を発見した村の女性、花村香奈(25)は献身的に彼を看病した。

2人は次第にお互いに恋心を抱く。

しかし実は勝俣は都市計画推進派の政治家である。

香奈はその村に住む都市計画反対派リーダー、花村敏夫(60)の娘。

勝俣は自分が政治家であるとは知らず、田舎での生活になじんでいき、
都市化計画を村人と共に阻止しようと動くが、
断片的に記憶を取り戻していく。

やがてこの村に都市化計画推進派のリーダーで、
勝俣の直属の上司、田中政治(50)がやって来る。

田中は村に馴染んでいる男が勝俣であることに気づき、
彼はこちら側の人間だと村の人々に宣言する。
人々はみなショックを受ける。

田中は立て続けに都市化することの良さ、
便利で快適な生活・若い住人の増加などを村人に訴える。


香奈と敏夫以外の村人は田中に説得されそうになるも、
田中の訴えを聞きながら勝俣は記憶を完全に取り戻す。


田中の真の計画は、この村の自然を破壊し、
ゴミ処理場を建設することであると、勝俣は暴露。

その内容を知った自分は田中に崖から川に落とされたのだと証言する。

田中はその場に居た警察官に抑えられ、その場を去っていく。


香奈は勝俣に村を救ってくれてありがとうと言い、
(これからここで共に暮らそうと)言いかけるも、
勝俣の表情でその言葉を飲みこむ。


この村の良さや不便さをもっとたくさんの人に知ってもらうための活動を
これからしていきたいと香奈に話す勝俣。


香奈は笑顔で応援すると告げる。
私はこの村にいる家族同然の人々をこれからも支えていきたい。

勝俣は村を離れ、香奈は村に残る。

それぞれの新しい日々が始まる。


ー おわり ー 


上記は、
三宅隆太さんのスクリプトドクターの脚本教室・中級編を参考にして作った
オリジナルストーリーです。


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