われもまた(短歌)
われもまた垂乳根の母になりゆくかゆるゆるゆるりシャワーの曲線
分け合って餌を食む猫のやさしさの欲しき小さき父母(おや)とむかえば
初夏の日に白あじさいの首はたるるよ柔軟剤の香は甘たるく
鏡台にむかいし母のまろき背をおんなと見初む十四の夏
たまひよに完成予想図あるのなら迷わずできるか楽しい子育て
透明な自我もてあましうずくまる娘(こ)の背負いたる思春期の殻
通販のカートに入れる服に靴 満腹になって画面を閉じる
あさりからじゃりりと砂の 吾にある吐き出せぬことのひとつやふたつ
われもまた垂乳根の母になりゆくかゆるゆるゆるりシャワーの曲線
分け合って餌を食む猫のやさしさの欲しき小さき父母(おや)とむかえば
初夏の日に白あじさいの首はたるるよ柔軟剤の香は甘たるく
鏡台にむかいし母のまろき背をおんなと見初む十四の夏
たまひよに完成予想図あるのなら迷わずできるか楽しい子育て
透明な自我もてあましうずくまる娘(こ)の背負いたる思春期の殻
通販のカートに入れる服に靴 満腹になって画面を閉じる
あさりからじゃりりと砂の 吾にある吐き出せぬことのひとつやふたつ