孤独を抱いて
旅人は孤独だった
こころを打ち明けられるひとが
いなかった
うわべの付き合いで
傷口を撫でるひとは
いたけれど
旅人は少しずつ
あきらめという言葉の意味を
知っていった
時が目覚める
いつ頃からだろう
時に操られている
時が目覚めるの
そうして時の列車
走り出す
ときにはギシギシと
鈍い音をたてて
いつの間にか
隣には水色のうさぎがいたわ
怖くて歩けないところも
うさぎさんと手を繋いで
ふわっと越える
秋桜の花が美しく咲き
仄かに薫る道
どこからかうたが
聴こえてくる
苦しみもかなしみも
幾年月
いつしかふたり
歩いてゆく
苦しみも悲しみも分かちあえる
よろこびへとかわる
そして今
可愛らしいパステルブルーの
相棒と疲れたこころを
癒す日々に感謝をできる
どこからか ギターを爪弾く
音が聴こえてくる
暫しギターの音色に酔いしれる