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緊急事態のその後

救急車で搬送されたものの、骨折していないし点滴したらめっちゃ元気になったので入院必要無しということになった義母。
しかし身体中痛み立ち上がれず、一人で歩けない状態で帰宅させることは到底できない。義姉は救急に駆けつけたものの「ごめんね、よろしく」帰ってしまった。夫と私は義母を自宅に連れて帰ることになる。

その前に着替えが必要だし、義母が転んで割ったガラスや、救急隊や警察が訪れた部屋の様子も気になるので一度義母の家に戻る。途中コンビニでおにぎりを買う。これが今夜の夕食。
義母、24時間以上何も食べていないのでそれはもう食べる食べる。

義母の家。確かにガラスが割れている。ソファの上にはたくさんの洗濯物。そう言えば包括の方が駆けつけた時に、ストーブは点いたまま、出汁を取るために上げていた鍋は空っから、その上に洗濯物を干していて、慌てて鍋を下ろし洗濯物も下ろしてストーブを消したと言っていた。「部屋中散らかっていて尋常ではないと思いました」と言っていたが、元々あらゆるものを手の届く範囲に置く義母は、整然と片づけられない人なので、尋常じゃない状態と言うよりは、包括の方が初めてありのままの状態を見たのだろう、と察した。

数日分の着替えを支度し、我が家へ。誰もが疲れている、寝ようと。
義母は1階の和室へ、夫と私は2階の寝室へ。この時点でも義母は支えが無いと歩けないので「夜中にトイレに行きたくなったら携帯鳴らして」と言って、義母の枕元に携帯と水分を置いて就寝。

深夜夫の携帯が鳴る。「トイレに行きたい」夫と共に義母が寝ている和室に降りる。夫が義母を抱え上げて立たせようとすると「痛い!おめだばまね、ママでねばまね(お前じゃだめだ、ママでなければだめだ)!」
いや、私非力よ。義母、私より大きいし。とはいえ連れて行かなきゃ大変なんで、私が抱き起こす。重い。そしてトイレへ。無事トイレが終わってまた布団へ。布団に対して垂直に倒れ込んだ義母を、枕に寝かせようと抱き抱える。義母の肘が私の顔に当たる。私「いたーい!」義母「あら、ぶつかったか笑」
笑、じゃねーよ。まじ泣きたくなった。介護で暴言吐く人とか暴力振るう人ってこういうの?

翌日、お風呂に入りたいというので、浴室まで連れて行く。なかなか上がらないので様子を見に行くと「浴槽から立ち上がれないから何回も呼んだのに!」怒ってる。介助して着替えを手伝う。

ちょっと無理だわ、これ。義母が歩けるようになるまでこういう感じが続くのは無理だわ。どうしよう。
また泣きたくなって考えた。そうそう、介護サービスにショートステイってあるよね。でも義母は要支援1、だから使えないじゃん。でもなんとかしてーーー
ということで、包括の方に電話をして泣き言を並べ「なんとかなる方法ないでしょうか?」
包括の方は「救急で入院させないと聞いた時から、お嫁さんのことが心配でした。本来なら要支援1ではショートステイは出来ないんですが、緊急ということでなんとかならないか、施設に相談してみますね」
結果、義母がデイサービスに通っている施設で1週間ショートステイさせてくれることになった。やったーーーありがとうございます!包括の方、まじ神!

なんていうか、一番頼りになるのが支援者である包括の方。他人です。
身内?頼りになる場合もあるけれど、今回大活躍は包括の方。デイサービスや包括支援センターの利用に難色を示していた義母、義姉。でも結局本当に困った時に頼りになったのはプロフェッショナルかつ親身になってくれる支援者だということ。
義母には、私よりちゃんとトイレや食事の世話をしてくれる施設に1週間お泊まりになるからね、と伝え納得の上入所。

一件落着みたいに思ったけれど、1週間後には退所するわけで、その先はどうしようか。1週間で自宅で一人で生活できるくらい回復しているだろうか。夫がそうそう仕事を休めないのは誰よりも理解している。でもさ、私も仕事しているんだわ。私の仕事も代わりはいないんだわ。もう不安しかないのだが、また包括の方と相談しよう、と思えるのはすごくありがたく、なんて頼りになるんだ!と、また泣けてしまう。

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