【小学生で海外留学する子ってどんな子?】結論:「みんな普通の子」だけど可能性が開花する環境
留学に関する記事を読むと、留学は「好奇心旺盛で自発的、行動力があり、メンタルが強く、自立心のある外交的な子どもに向いています!」なんて書いてあったりしませんか?
留学を考えている親御さんがこれを読むと「ウチの子、全然そんなタイプじゃない・・・」と留学自体を躊躇してしまいそうですが、実際、娘も含め、留学先にそんな模範的な子がいるか、と言われるとそんな事はない!と声を大にして言いたいです。
今回は私が見てきたボーディングスクールでの実情についてお伝えします。
ボーディングスクールの多様な環境と内情
最初にボーディングスクールの内情をお伝えします。
近年、留学自体、さほど珍しくなくなり、どこのボーディングスクールに行っても多かれ少なかれ日本人はいるものです。しかし、「ボーディングスクール」という特性上、日本の学校の様に、学校の保護者会で親同士が会ってご挨拶、なんて事は起こりません。
しかし、学内で出会った(同郷の)子ども達が、日本に帰った時にもそのお友達と遊びたい!という理由で親同士(の連絡先)を繋いでくれたりもするのです。親の力を借りずとも、自分たちで繋がりを作ってくる姿はとても頼もしいです。
そんな経緯もあり、帰国中にはお友達親子と一緒に食事をしたり、遊んだりするのですが、そこで見る子ども達は失礼な意味ではなく、良くも悪くもみんな本当に「普通」の子どもなのです。
これは娘が経験したスイス、イギリスのボーディングスクールでも同じで、外交的な子もいれば内向的な子、感情豊かな子もおとなしい子も、個性様々です。各家庭で異なる環境で育ってきた子どもたちが、それぞれのペースでアジャストして、しっかりと適応している様に感じます。
ここまでは日本の学校と何ら変わりはありません。
みんな「普通の子」だけれど、可能性が開花する環境
中には特技を持つ子が居たりもしますが、それは本当に一握り。
多くの子どもたちは、特に突出した特徴を持っていなくても、その個性や良さを先生方が引き出してくれます。
近くに居る親だからこそ、子どものアレコレに気づける部分があるのは事実ですが、その逆もあると思うのです。先生方は子ども達を客観的に見て、気付き、親とは違った視点でアドバイスをくれます。先生方はプロフェッショナルで、親が気づかない部分まで丁寧にサポートし、どんな子でも否定せずに見守ってくれます。
頭ごなしに叱られることもなく、まさに「褒めて伸ばして」、自己肯定感を高めるような環境が整っているのです。
娘の変化:自信と自己肯定感の向上
ここに娘の例を紹介します。
我が家にはピアノが得意な8歳の長男がいます。彼はピアノを始めて2年弱で才能を開花させ、多数のコンクールで入賞を果たしています。そんな息子を見て10歳の長女もピアノを始めました。
ピアノ自体は楽しくてとても好きな様でしたが、日本に居る間はどうしてもピアノに関しては弟の方が褒められる対象であったので、娘は私から見てもどこか卑屈な印象でした。
しかし、そんな娘も今では弟がピアノを弾いて彼だけが褒められていても知らん顔。「私は私。比べる事もない。ピアノが楽しいからそれでいいの!」とハッキリと言いきります。それどころか「ピアノの先生に作曲を勧められたんだー」と得意顔。
これは、先生が娘の個性と可能性に気付き、新たな提案をしてくれた結果です。
ボーディングスクールの魅力:24時間体制の教育サポート
こんな風に個々が持つ「得意」や「好き」を褒めて伸ばしてくれ、更に気付きがあると新たな提案をしてくれるのです。それはスポーツであったり、音楽であったり多岐に渡ります。子どもの可能性を見つけては提案してくれる。有難い限りです。
これがボーディングスクールの魅力でもあると思います。
何よりも卑屈になっていた娘の考え(マインド)を180度変えさせた。性格ってそうそう簡単に変えられるものではないと思っていた私でしたが、今の娘を見ていると、結局は環境次第なのかな、と思ったりもします。
「人と比べない」「型にはめない」は当たり前に徹底されているのでしょう。娘に聞くと先生が感情的に怒る事もないのだそうです。また、子どもの個性を尊重する教育をしている為、一人一人に合った最適な方向に導いてくれている結果だと思います。
今思えばですが、日本では、大人が無意識に子どもを型にはめていった結果、娘は主体性を失っていた様にも思います。無論、無意識でしたので、一緒にいる時には気づいていませんでしたが。
海外で生活を送る様になってからは、娘はその見えない型からも外され、主体的になり伸び伸びとしています。私から見ても娘は解放されて「生きやすくなった」のだと感じます。
漠然と中学生くらいで留学してくれたら〜と思っていた我が家ですが、娘が9歳という心も身体も成長する時期に留学してくれて本当に良かったと思います。これがもっと年齢が上がってからだったら、凝り固まった固定概念から解き放たれていたかは分かりません。
低年齢であるが故に、身体的にも、精神的にもまだまだ伸び代もあり、変化にも柔軟でに対応出来た事がプラスに働いた結果だと思います。
結論:「特別な子」ではなく、どんな子にも可能性がある
どんな子に向いているか?その答えは存在せず、誰でもトライ出来る世界だと思います。特に何かが優れている子ではなくても、先生方がその子の個性を尊重し、一人一人に合った最適な方向に導いてくれてくれるイメージです。
低年齢でのボーディングスクールは高校、大学での留学とは分けて考える必要があると思います。
低年齢は人間形成がなされる大切な時期。親御さんがどんな子に育って欲しいのか、今の環境(生活、学校も含め)で、その理想に到達出来そうなのか、今一度家族で考えを共有し合っても良いかもしれません。
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