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こちら風のジレンマ、強風は観測できません

会社員の皆様も、無職の皆様もこんにちは。ちなみに私は、後者です。

さて、会社員と無職を反意語のようにしてみました。(本当は違います)2020年に星の何かがどうにかなって、風の時代が到来したと言われています。「個の時代」とか、想像とかコミュニケーションが大事、仕事の仕方そのものが覆るとか、やっぱりこれからは「個の時代」だそうです。

これからは個の時代って、実はもう10年から15年くらい言われている気がします。割と長い政権です。不況になって、前ほど残業が必要なくなって、会社にいる時間が短くなり、時短勤務とか副業解禁、Wワーク、おうち時間を大事にするとか、ネガティブな面もポジティブな面も、わわっと波状で押し寄せた記憶があります。

ネガティブな面は、実際は会社での仕事量が激減して、資金面からも家で過ごすほかなくなった。これをポジ転して「おうち時間」ですとか「ノー残デー」のように表現し、「やることなくなっちゃっただけの人」を見栄えよくしていたのも事実だと思います。

ポジティブな面は、投資や自己研鑽に励まなきゃならんね?と、なんとなく国民が理解したこと。そして、組織に属していなくても生きていけるっぽいなと、生き方に希望を持った人が増えたことです。

風の時代きてるんですって?私には吹いてませんけど

組織に属していなくても生きていけるっぽいな、については事実であり嘘でもあると思います。人によります。それを言ったら king of 元も子もないなんですけど。組織に属していなくても生きていけるっぽい人が本当にそうなり、組織に属していなくては生きていけない人と生き方が別れたよね、その生き方もいいねとなったよね、という感じがしてます。ただ、風の時代になったからといって「組織に属していなくても生きていけなきゃいけない」とは思いません。いくら個の時代と言っても、一度も会社組織から離れたことのない人、個人事業をしたことのない人にとって、「今の会社にずっといたら諸々やべえかも。個人の仕事もしなきゃかも」という危機感は、実はそうそう訪れないからです。私は、風の時代は「それぞれが個で生きていけるスキルを磨かなきゃ」というプレッシャーが、やや比重多めに語られているような気がしてなりません。

私は数年フリーターをしたのち、一部上場企業へ入り、数社経験し、個人事業主になり、くじけ、また会社員になり、そして無職の草鞋を履きました。

三足の草鞋を履く無職

会社員時代にも個人の仕事は受けておりましたし、個人事業主のときも組織に属してアルバイトを兼業したりしていました。なので、個か組織か、完全にどっちかだけで食べていた年月のほうがはるかに短いんです。もうこうなってくると、風の時代とか個の時代などと言われても、「なんかずっとそうだったじゃない?」としか振り返れず、改めてその時代が来たという実感は持てません。周囲もわんさか独立したかと聞かれたら、そうではありませんしね。「風の時代が来たなあ!」と本当に実感している人なんて、そうなることを待ってた人だけじゃないでしょうか?

どっちでも困らないから

あーなんか、会社員違うかも?と違和感や危機感を持ったら、個になればよいし、そうしたら時代に乗ったんだなと思えばいい。逆に、個が違ったなと行き詰ったら、また組織に戻ればいい。「会社員しか生き方を知らない」ならそれでもいいし、「どうしても組織には属せない」なら、個で生きればいい。ただこの極端な生き方は、選択肢がない分、危険をはらんでいるのも否定しません。でも正直、今会社員の人は、ぶっちゃけ心配しなくても引退までこのままいけるんじゃないの?と思っています。これは数社経験したゆえです。

私の場合は組織でも個でもどちらでも、致命的に困ることはないから、逆に進路を決めかねている、といういわば「風のジレンマ」の中にいます。「風のジレンマ」かっこいい。ぜひ自由な皆様も、使ってください。

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マミ・フィッツジェラルド
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