セクマイ出会い、なりすましの思い出
NetflixでSNSなりすましのドキュメントを観ていて、そういえば過去に2度ほどエンカウントしたなぁと懐かしくなり回顧してみます。
騙されるレズビアン
1人目は、私が21歳から22歳くらいのとき。出会いのきっかけはセクマイ向けの掲示板で、やりとりはメッセンジャーだったと思います。下北沢に住んでいて、たしか23歳くらいで、ベンツのEクラスのシルバーに乗っているとのこと。下北沢のマンションは親が買ってくれたもので、「一部屋空いてるからいつでも住んで」とよく言っていました。ベンツのEクラスに大きな違和感を持ち、すぐになりすましだと気付いた、けど、この人どこまでやるんだろう?と、他のリアルな人とのやりとりと並行して、続けていました。(今思えば、”他のリアルな人”も、確証はないですね)
彼女ことEクラスの常套手段は「何曜日と何曜日は忙しいの。でもそれ以外なら、、」みたいな匂わせも頻繁にあり、でも結局”いろいろあって”会う約束はできない、という古典パターン。Eクラスの職場は丸の内で「同僚に盗撮された。最悪!」とよく写真を添付してきてました。レースクィーンの写真でした。私は当時、カメラ雑誌を読み漁っていたので、作例としてのレースクイーンも少しは知っていたのです。この”ちょっと本当っぽい写真”を”ほどよい頻度で”送ることによって存在にリアリティを持たせるはずの作戦が、まさか裏目に出るなんて。本当に、カメラ小僧でごめんなさいね、と申し訳ないお気持ちでした。当時は画像検索なんてなかったから、送られてきた写真の逆引きなんてできなかったんです。
「これ〇川〇こでしょ!わかる!好き!」とメッセンジャーしたら、Eクラスはそのままネットの藻屑となり行方不明になりました。
また、騙されるレズビアン
2人目は、わりと最近なんですよ。私が36歳くらいのとき。きっかけは同じくセクマイ向けの掲示板で、LINEを緑、カカオを黄色と隠語しているところだったと思います。東京下町に住んでいて、大成建設の受付嬢で若くて、おそらくFacebookかなにかでロックオンした実在の一般美人の写真を一生懸命送ってくれる人でした。その写真の画質や画角にバラつきがあったので、すぐになりすましだと気付いたものの、また、この子どこまでやるんだろう?と、興味を持ってしまい、続けていました。黄色で通話もできるというから、「なんでできるの?」と思いつつ、声は、ボイスチェンジャーを使っていなければ女性だったので、性別に偽りはなかったのかもしれません。
情報がバラバラの写真を一生懸命に送り続けるうちに、彼女こと大成も騙すことに飽きてきたのか、最後は難病になり行方不明になりました。もしかしてその病名ではないにしろ、なんらかの病気は本当だったのかな?と、今でもほろ苦い気持ちになります。スーゼネにはやたら詳しかったので、実際に業界にはいたのかもしれません。大成のスーゼネ話は興味深くて、聞くのが楽しみなまでありました。他にも「明日はバレンタインだから男性社員にチョコレートを用意するのが憂鬱。スーゼネは未だにどこもそうだよ。先輩がやってくれるけど」みたいなディテールが冴えわたっていました。キャラクター設定は本当にお見事!でも終わらせ方を考えていなくて、シーズン3で打ち切りになったという感覚です。
なりすましは犯罪行為だよ
切実に出会いを求めるセクマイにとって、なりすましとのエンカウントは日常茶飯事かもしれません。でも、通過儀礼とは言いたくありません。なりすましサイドのパーソナリティは、どこまでが虚構かはわかりませんが、「人のセクシャリティを人質にとる」って、すごく卑劣な行為だと私は思っています。もしなりすましに騙されたとしても、それはあなたのせいじゃないし、恥じることでもないよ、という記事です。もし心にしまっているほろ苦い過去があったら、私と「あるある、あったあった!」をして、昇華しましょう。出会い must go on!今まさに、なりすまされてるかも?という人がいましたら、キーワードは違和感ですよ!その違和感、だいたい合ってます。
もし「同じ人に同じ手法で騙されたかも?」という人がいたら、フィッツまでご連絡を。