復職後の仕事
一言でワーママと言っても、
勤務形態は多岐にわたるだろう。
私は2時間時短の正社員、基本は平日週5勤務だ。
復職前は、毎日22時帰宅がザラだったし、
終電万歳みたいな日も多かった。
だから復職した途端、
働く時間が日に5時間は減ってしまった。
当然、今までと同じ業務量をこなすのは無理がある。
ところが、仕事にある種のアイデンティティを見出している私は、なるだけ業務量を減らしたくないのだ。
復職してからというもの、
深夜や土日の実験はできなくなったし、
夕方からの会議も出られなくなった。
遅い時間に来るメールにも、即レスできなくなった。
出来なくなったことにフォーカスしたら、
泣きたくなる事態だ。
ふとあるとき、なんの気無しに、
復職してからの成果物を振り返ってみた。
すると、どうだろう。
長丁場の実験はいつも上司や後輩に託しているが、
産前と同等もしくはそれ以上のアウトプットがあるではないか。
なぜだ!?
冷静に分析すると、理由はいくつかある。
❇︎時間の使い方が上手くなった
復職後、時間を無駄に出来ないという意識から、
実験の合間に10分でも空き時間があれば、
デスクワークをするようになった。
単純に、コロナ禍で同僚との私語が減ったのもあるが(笑)
❇︎会議に出なくなった
うちの職場は16時以降の会議も多い。
時短で遅い時間の会議に出られなくなって以降、
上司からのフォローや、
議事録の読み込みは必要になったが、
実はあまり不自由ではないことが分かった。
それを機に、
議事録の読み込みで済むような会議は、
業務過多を理由に出なくなった。
❇︎スケジューリングが上手くなった
私はもとから、筋金入りのせっかちだ。
提出日なんて前倒しすることに闘志を燃やす程だ。
そんな性格に加えて、
「娘の体調不良でいつ急に休むかわからない」
という爆弾をかかえている。
とにかく前倒しするに越したことはない。
もとからto doを週単位で作成していたが、
復職後は日単位で作り始めた。
たった5分、その日やるべきことを、
優先順位をつけて見える化するだけで、
私のような単純なやつは一気に集中力が増すから不思議だ。
さらにコツがある。
タスクのおおよその終了目標時刻を決めている。
時間に制限を課すことで、
無駄に携帯をチラ見していた時間や、
ぼーっとお昼何食べようかなんて考えることがなくなった。
❇︎周りからのサポート
もしかしたら、これが一番の理由かもしれない。
みんな、本当にありがとうございますだ。
復職後、私ではなくても出来ることは、
積極的に後輩にも手伝ってもらうことにした。
さらに、急に娘が熱を出して休んでもいいように、
進捗具合は細かく上司に報告し、
万が一休んだ場合もすぐ引き継げるようにした。
毎月2日程は娘の体調の都合で休んでいるが、
なんとか業務が滞らずに済んでいるのは、
周りからの温かく手厚いサポートと、
ウザいくらいのホウレンソウのおかげだ。
復職して、出来なくなったことは、確かに多い。
ぶっちゃけ、研究職の私は、
深夜の実験が楽しいとかいう変人の部類だが、
それが出来ないのだから。
時短で悔しくないかと言われれば、
悔しい想いだって何度もしている。
でも、こんな働き方は、少なくとも数年単位で続くのだ。
嘆いてばかりいてはもったいないように思う。
せっかく時短の割にアウトプットがそれほど減っていないと気づいたのだから、うまく出来ているところはさらに伸ばせばいい。
物理的に不可能なことは、深追いしなくていい。
こんなこと言ったら怒られるかもしれないが、
そもそも研究職なんて、一癖も二癖もある連中ばかりだ。
中には一人でなんでも出来ちゃうスーパーマンもいるが、実際のところは、みんなが得意分野と苦手分野をうまく補って、チームが出来上がっている。
それなら、私も出来ないことに時間を割くよりは、
出来ることからチームに貢献していけばいい。
時短だからできない...ではなく、
「私に出来ることは何か。」
最近はそれを考えながら仕事するようになった。