おいしかったもの日記 マール茶々パフェ
2021年8月のこと。
私は京都伊勢丹にあるマールブランシュティールームが大好きであった。
その中でもマール茶々パフェという、なんかもうすごい抹茶パフェが大好きであった。
なかなか高級なパフェをおいそれ食べられるような身分ではないため、特別な時それこそ誕生日であったりとてがんばった日であったり、そういった時に食べるスペシャルなパフェだった。
しかし、コロナの流行もあってかパフェの提供終わってしまうことになってしまった。
これはもう最後にこの味を記して記録しなければ死にきれないと、特に何もない日であったが京都駅に向かった。
都路里もマールブランシュも、今まではものすごい行列で入るにも苦労したものだが、コロナの影響で待たずに入店できた。
店内にはそこそこ人がおり、うるさすぎない程度の賑やかさがあった。
夏だったのでメロンのパフェが強調されていたが、私は迷うことなくマール茶々パフェを注文した。
まずふわふわの綿あめに抹茶シロップをかける。
抹茶シロップの濃い色が綿あめの繊維に沿って動き、溶かしていく姿が可愛くて数度に分けて楽しんでしまう。
ちなみに一気にかけるとだいたいパフェグラスの外に逃げていくので綿あめの位置を確認調節しながらかけていく事をおすすめする。
まず口にするのはメレンゲクッキー。
さくさくでいて、口の中でほろりと解けて淡雪のように消えていく。
これだけでも好きすぎるので単品で売って欲しいと思うほど美味しい。
後味が甘すぎるかな? と思いきや、先程かけた抹茶シロップの苦味でバランスよく整う。
口当たり柔らかく、抹茶の深みでほろ苦いアイス。
抹茶が濃いためか冷たすぎず、なめらかで最後に残る抹茶の香りはとても強い。
先程のメレンゲと一緒に食べるのも大変美味しい。
抹茶ゼリーは甘みが少ないが、アイスと一緒に食べるとベストバランス。
単体で頂いても甘みの緩急がつくためここまで抹茶尽くしでも飽きが来ない。
食感も楽しい。
アイスで冷たくなった口の中もほっとひと息つける。
次に現れるのは抹茶のケーキ。
これもまた濃い抹茶だが、ケーキという形を取ったことで今までとは異なる味わい。
下の甘さ控えめクリームと合わさり「パフェ食べてるのにしっかりしたケーキじゃないですか!」という嬉しい驚き。
ここまでガッツリ抹茶であったところを、懐かしくも高級感のあるバニラアイスが包み込む。
クリーミーな甘さが舌をリセットしてくれるようだ。
紅茶ゼリーはふるふると柔らかく口の中でとろけていく。
タピオカ、筆者はタピオカをほぼ食べたことがないので良し悪しは分からないのだが、もちもちなのにしっかりとした歯ごたえがあって噛み締めてしまう。
最後はレモンのゼリー、こちらは紅茶のゼリーよりもかためで食感の違いが楽しい。
レモンの香りが口いっぱいに広がり甘酸っぱいうまみが押し寄せる。
「パフェを食べていたはずなのに、ケーキとレモンティーまで味わえる」というスペシャルな体験ができるのだ。
今はもう、ティールームはなくなってしまった。
パフェも食べることはできない。
しかし悲しむ必要はない。
八条口にはまだ カフェがある!
ケーキがイートインでいただけるのである!
そして伊勢丹にも!
マールブランシュ ロマンの森カフェができたのである!!!!
こちらはロマンの森限定のケーキやフードが楽しめる、
少々カジュアルな雰囲気のお店だ。
しかし「美味しいものを入れれば入れるほど美味しい」の精神は変わらない。
八条口に行けば元のケーキ、
伊勢丹には新たな味。
パフェは食べられなくなってしまったが、
これからもたくさん美味しいものを味わっていきたいと思う。
おしまい
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?