「FACTFULNESS」ネガティブは伝染する
ネパールの平均寿命は何歳でしょうか?
①.50歳
②.60歳
③.70歳
私は、①だと思っていました。
2015年に10,000人近い死者を出したネパール地震で見た映像や
エベレストの案内人シェルパの給与水準などの情報から
ネパールは相当経済的に貧しい国というイメージ
実際、1人あたりのGDPはネパールが848ドルに対して日本は38,448ドル(https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/nepal/data.html)
ちなみにネパールの平均寿命の正解は
なんと、70歳!
(https://ecodb.net/country/NP/life_expectancy.html)
完全にネパールを舐めていました。
これはネパールが特段長寿なわけでもなく、本書でも記載されている通り世界の平均寿命は70歳を超えています。
このように、我々は正確な情報や知識がないために、誤った認識をもち、その誤った認識のもと誤った判断をすることが多々あるわけです。
これだけ教育が行き届き、PCやスマホによって情報へのアクセスが容易になった我々が、どうして正確な情報や知識を持っていないのでしょうか?
ネガティブ本能
本書では、この原因の一つとして人間は物事をポジティブな面よりもネガティブな面に気づきやすいという本能を挙げている。
これは人類が原始の頃に、生き残るために常に危険に対して敏感でいる必要があったことの名残であり
サバンナのど真ん中でライオン等の猛獣が襲ってくるかもしれないリスクに常にさらされている中で何万年も生活してきた人間は、ネガティブな情報に対して常に強く反応することで、自らの身を守ってきたのです。
このネガティブ本能が現代では以下のように作用していると書かれています。
戦争、飢餓、自然災害、失政、腐敗、予算削減、難病、大規模リストラ、テロ事件。世界はいつだって悪いニュースのオンパレードだ。反対に、ゆっくりとした進歩は、どれほど大規模であっても、何百万という人に影響を与えたとしても、新聞の一面に載ることはない。もしも記者が「航空機、無事着陸」「農作物の収穫、また成功」といった記事を書こうものなら、すぐに会社をクビになるだろう。
ネガティブ本能を普段の生活で意識することで、どんないいことがあるか
人によっては
日々の生活で当たり前のことに喜びを感じるとか
今まで以上に人のいい面を見るように意識するとか
色々あると思うけど、個人的には以下だと思っています
『事実と解釈を分けて考えることができるようになる』
ネガティブ本能ゆえに事実と解釈を混同するあるあるパターンとしては
・同僚とランチに行かないと、自分の悪口を言われていると感じる
⇒事実は自分は同僚とランチに行っていないだけ
・上司から資料の間違いをたくさん指摘され、なんだか責め立てられているように感じる
⇒事実は、上司が自分の資料の間違いをしているだけ
人は、事実に対して自分でストーリー(解釈)を書き足します
自分がストレスを感じることについては
むちゃくちゃネガティブ本能全開で
直木賞作家ばりの小説を脳内で書きあげてしまいます
さらにやっかいなことに、
人間のネガティブ本能は周りへ強く伝染していくのです
たまにありませんか?
突然退職した人と、仲良かった人がそのあとすぐに退職するパターン
ネガティブ本能をどうやって意識するか
これは、簡単です
ネガティブな気持ちになっていたら
ポジティブに気持ちを切り換えるだけです
・同僚とランチに行かないと、自分の悪口を言われていると感じる
⇒悪口言うような同僚とランチ行くくらいなら
コーヒー飲んで読書してたほうがずっと価値がある
・上司から資料の間違いをたくさん指摘され、なんだか責め立てられているように感じる
⇒もはや、改善の余地しかない自分は伸びしろの塊!
すみません、ゴリゴリの解釈でしたね
冗談はさておき、
まずは自分がネガティブになっているなと思ったら
ネガティブ本能が働いている自分を意識してみましょう
その上で、自分がなんでネガティブ本能になっているのか
深掘りしてみましょう
オススメのやり方はコテコテですが
「WHYもしくはHOW」をファクトベースで5回繰り返すです
例:疲れてイライラする
①なぜ、疲れてイライラしているのか
⇒仕事が長引いたから
②なぜ、仕事が長引いたいのか
⇒上司から急な仕事を依頼されたから
③なぜ、急な仕事を依頼されたのか
⇒締め切りギリギリの案件を上司が発見したから
④なぜギリギリまで気付かなったのか
⇒全体の管理表を誰も見ていなかった
⑤どうやったら管理表を見るのか
⇒自分が毎日、進捗を全体へ共有する
このようにWHYとHOWを使って原因の深掘りをすると
事実が見えてきてネガティブな考えが
自然とポジティブな行動に移っていくのです
最後に
個人的に刺激を受けたのは、FACTFULNESSの趣旨である
正しいデータに基づく正しい世界の見方とは違うかもしれませんが
進化心理学の要素も含まれており
今年一番(始まったばかりですが)オススメの書籍であることは間違いないです!
https://www.amazon.co.jp/dp/B07LG7TG5N/ref=dp-kindle-redirect?_encoding=UTF8&btkr=1