交流、そして漂流|日々の雑記
土曜日、朝から開業に向けた打合せが二つばかし続いて、終わったのは昼メシ時をいい感じに外した頃。
一発目は店舗で設計事務所の方と工事に関するあれこれの確認、2件目は浅草でデザイナーの友人とショップカードなどについての調整。お店のロゴもデザインしてくれたダチ公です。打合せがハネたらこれまでのお礼を兼ねて、花やしきに程近い老舗の牛鍋屋でいっぱいやりました。
予約を取らないお店ですが、混み合う時間を避ければふらりと入れる使い勝手のいいお店です。この日もピークタイムは過ぎていましたので、待つことなく、ふたつ鳴らした太鼓に誘われお座敷に通されました。こちら、下足番がいらっしゃり、太鼓を打つ数で来店人数を伝える趣向なんです。
今回、彼には豆千のロゴをはじめ、ノート、トートバッグ、看板、ショップカード、チラシ、チケット、ハンコと八面六臂の協力を頂きました。このままじゃ足を向けて眠れないので、浅草までご足労賜り一席設けたって訳です。
あいにくの雨模様で肌寒くありましたが、僕らはいつでもビール好き。まずは浅草のご当地ビール、アサヒスーパードライで乾杯。お姐さんが支度してくれる様子を眺めながら喉を潤しました。
久しぶりに食べる牛鍋、まずはサシの入ったトクを頂きます。
野菜はネギに白滝、春菊と焼き豆腐でひと揃え。
お互い、ご飯は腹具合を見て頼むことにするあたり、大人になったんだと実感します。お代わりは赤身の多い上を頂きました。
お礼を述べて、ビールを呑んで、お肉を食べて、間にぬか漬けを挟みます。白飯には辿り着けませんでしたが、すっかりお腹いっぱい。ダチ公も満足してくれて、選んだ甲斐があったっていうものです。
で、外に出るとまだ明るくて、満腹だけど、もうちょっとだけ呑みたくなるのが酔っ払いの性。2軒目は音に聞いたデンキブランなるものを啜ることにして、浅草の街をブラブラ歩きます。
ホッピー通りをチラ見しながらの伝法院通り、仲見世の手前で右に折れます。是非とも腹ペコで訪れたい餃子の王さまを通り過ぎ、仲見世通り沿いのかね惣で包丁を買おうかと思いましたが、酔っ払っていくお店ではありませんので、大人しく神谷バーに向かいました。
初めての神谷バーですが、やっぱりビールが呑みたくなって、まずはジョッキで乾杯。食べ物はもう何も入らないと思っていましたが、歩いた分だけ胃袋に隙間が出来たので、煮込みなんかをつまみにやっつけました。
そしてついに「デンキブラン」とご対面。
琥珀色した30度にメートルを上げていると、隣の席に居合わせた人生の先輩から声を掛けられ、気付けば三人で盛り上がり、「電氣ブラン<オールド>」という、40度の危険なやつとチェイサー代わりのビールをご馳走になっていました。
最終的にはそのお隣の、LA在住という中国人旅行客の皆さんとも酒に交わって紅くなり、自宅用に買った亀十のどら焼きをプレゼントして国際交流までしていました。酔っ払うと気が大きくなるのか片言英語、「ドリンク」「ハッピー」という単語を中心に、よくもまあ盛り上がったものです。
そうこうして気づくと上野駅で目が覚めました。
時計を見ると夜もいい時間です。お酒で記憶がバカになっているのでスマホの歩数履歴を確認したら、17時過ぎに銀座線に乗って、ずっと浅草〜渋谷間を行ったり来たり、5時間以上漂流していたことが分かりました。その後も断片的に寝過ごして、這々の体で家に着く頃にはてっぺん超え。久しぶりにやらかしました。
お酒が悪いのではなく、自分が悪いのです。
今回の反省を踏まえ、次回はもっと早い時間から呑み始めることに致します。