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酒呑来福|日々の雑記

お酒を呑んで暮らしていたら、あっという間に年末になりました。大変なことも厄介なこともたくさんあった気がしますが、酔いのおかげか記憶が曖昧で、まあ、良い年だったのかなと思います。

何と言うか、日々が過ぎていく中で、淡々と薄れていく感覚が好きなんですよ。

余り感情が表に出ない方なので、余計にそう見られがちなんですけれど、大概のことが良くも悪くも適当になっていくのです。諸行が無常で日常は無聊で、春の夜に夏椿の夢を見て、つるべ落としに秋が過ぎ、冬の朝に永訣を思う、そんな感じでございます。

盛者必衰の理を、空き瓶であらわす

世の中はまだまだ鼻息荒く、成長と効率を是としております。私としては鼻から空気が漏れるような、抜け感も大事だと思うのです。
だってもう十分に世の中は便利が過ぎて、解きほぐせないほどに複雑じゃないですか。あれもこれもの結果、却って面倒になる本末転倒、はかばかしく馬鹿馬鹿しい時代に生きております。

あたしにゃ眩しすぎる

50年先、100年先に思いを馳せたら、新たなものを打ち立てるのもいいのですが、今あるものに始末をつけていくのも必要と思うのです。無計画に作り増やして未来に負担を掛けるよりも、使い切って片付け更地にした方が、子々孫々、選択の幅が広がると思うのです。
そりゃ現世利益も欲しいとこですが、少しは後生大事にしておかないと、六道の辻で迷子になっちまいます。惑って慌てていたら、九相図から抜け出た檀林皇后とゴッツンコ、幼馴染な子育て飴の幽霊とのラブコメ展開から、最終的には空也上人の唱える南無阿弥陀仏なバトルを制して、お色気&友情・努力・勝利な世界が完成するのです。

なんてことを書き散らかすのは、いつも通りの現実ファラウェイ、大掃除を始めとして、色んなことの目処がつかないからであります。

仕事も終わってないですし、年賀状はまだ手を付けたばかり。お店関係の領収書もまだ整理できておらず、取り敢えず目先のビールで自分を甘やかしています。

苦くて甘い

酔い酔いになるまで余計なことを考えないように
「そうだ、(脳内)京都に行こう」
とスマホをいじり、西福寺や六波羅蜜寺を検索して時間を溶かしているうちに、こんな記事で一年を締めくくることになった次第です。

いずれにせよ呑んでいれば、まあまあの幸せが訪れます。来年も引き続きこんな感じだとはおもいますが、変わらずお付き合い頂けたら恐悦至極でございます。

今年も一年お世話になりました。


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豆千|飲食系書店
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