厚切りベーコンがあれば|酒と肴
この夏を楽しみ過ぎた疲れが出てきたのでしょうか。
立て続けに小さなトラブルが重なって、どうにも心の置きどころがしっくりしません。
さらには年齢のせいもあるとは思いますが、集中力は途切れがちで記憶の方も残念な感じ、色々なことに身が入らない状態であります。長年のお酒が原因ではないと信じていますが、違うとは言い切れないあたり、我ながら酒浸りの人生なんだなとあらためて思います。
朝は10分おきのスヌーズで細切れに睡眠時間を伸ばし、日中はお腹が空いていないのに甘いものをとって気を紛らわせる、夜は遅くまで見ている現実逃避のスマホが厄介で、無料マンガを読んだり1時間ごとに利根川水系のダム貯水率をチェックしたりと、生産性がまるでありません。ダムへの流入量と総放出量を見比べて、心配事から目をそらしています。おかげで肌は荒れるし体重も増える、こういう時はたぶん何をしても裏目に出ることでしょう。
いっそしっかりと休息を取ればいいのでしょうが、休もうという気持ちになるのには、案外と踏ん切りが必要です。妙なループにはまっている時って、変に頑なになってしまって、うまく休めないんですよね。もがけばもがくほど、ドツボにはまるので、成り行きに任せるほかありません。これまでの経験上、沈みに沈んで水底に触れたら、自然と浮き上がることは知っています。
今回は買い置きしていたベーコンの賞味期限切れが水底でした。
料理をする気が起こらず、チルド室で待ちぼうけをしていた厚切りベーコンを見つけた時に、
「あ、いかんいかん」
って思えたのです。
とりあえずスーパーに出掛けて、超熟のイングリッシュマフィンとハートランドを買ってきました。
食べやすい厚さにベーコンをカットして、フライパンで焼き上げます。ベーコンから出た脂で目玉焼きを作りながら、魚焼きグリルではマフィンをトーストしておきます。
そして全部が揃ったらマフィンに挟んで、ハートランドの栓を抜くんです。大きな口を開けてかぶりつき、ゆっくり咀嚼します。日曜日の午後、そこにビールを流し込めば、どれだけ心身ともに余裕のない暮らしをしていたのか、よく分かりました。
食べ終えたらパソコンもスマホも電源を落として、歯を磨いて布団に入ります。いろんなことは一旦脇に置いて、まずはしっかり眠りましょう。目が覚めたら、身だしなみを整えて、新しい一週間に備えることにします。
メニューと食材
・マフィンサンド(イングリッシュマフィン、ベーコン、卵、チェダーチーズ、塩、こしょう)