TOKYO 2020 男子350ml個人メドレー|日々の雑記#34
4年生:9.8秒
5年生:10.2秒
6年生:11.4秒
小学生時代の50m走、学年が上がるごとにタイムが遅くなる珍現象に悩まされていました。1年生男子の平均が11.3秒なので、私は時を操れる能力者であったか、もしくは周囲の時空が歪んでいた可能性があります。
「ウソみたいだろ。真面目なんだぜ。これで……」
夏と言えばタッチの再放送、上杉達也さんのご登場です。残念ながらこの後は須見工との決勝戦や浅倉南への告白で忙しいとのことで、ワンポイントリリーフでご退席されます。
さて、あれから30年以上経ちました。
運動が苦手なことは変わりませんが、今ではeスポーツがオリンピックの公式イベントとして開催されるようになり、時代は変わりつつあります。
eスポーツ(electric sports)があるのなら、aスポーツ(alcoholic sports)があってもええじゃないかということで、花形である「男子350ml個人メドレー」にエントリーしました。
男子350ml個人メドレー。これは缶ビールをどれだけ美味しく飲めるかを競う、aスポーツで最も手軽で、それでいて一番人気の競技です。
本数は任意ですが、冷蔵庫から出して口をつけるまでのタイム、飲む際の美しい姿勢(Eスコア、出来栄え)、翌日に持ち越さない分解能力(Dスコア、難易度)が求められます。まさに酔上の格闘技。ちなみにヘパリーゼ等の肝臓水解物やウコン、しじみ汁を摂取することは、ドーピングにはあたりません。aスポーツは、飲酒を通じて心身の健康増進、平和でより良い家庭の実現に貢献することが目的ですから。
会場が自宅のため、家族が生暖かく見守る中で競技が始まりました。
これまで飲み干してきた空き缶の数を信じ、冷蔵庫のドアに手を掛けます。日本代表として、日の丸を背負っているプレッシャーでしょうか、手が震えます。だけどここで怖気付く訳にはいきません。これまで戦ってきた強敵(友、ライバル)の想いを肝臓に秘め、世界の酒豪たちを超えなければ見えない景色があるのですから。
いつの間にかゾーンに入っていたのでしょう。気付けば朝、競技が終わっていました。
果たして結果は、
何ということでしょうか。
見事金メダルを獲得、そして日本勢が表彰台を独占しました。
一番高いところからは、遠くまで見渡すことが出来ます。
私はただ、お酒が好きで今日まで過ごしてきました。千鳥足で回り道を繰り返して来ましたが、歩んできた道は間違いではありませんでした。
そしてまた、遠くに次の峰が見えています。
歩みを止めない限り、私たちは次の頂きを目指し努力を続けるのでしょう。
それでは2024年のパリに向け、今夜もお酒をいただきます。
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と言うことでオリンピック3部作はひとまず完結です。よろしければ以下の記事もご覧くださいませ。