ある映画【詩】
ひさしぶりに『チャイニーズ・ブッキーを殺した男』を観た。最後に観たのは学生の頃だったので本当にひさしぶりだった。しかしカサヴェテスはよくわからない監督だ。一瞬でも画面から目を離すとまったく意味がわからない画になっていてその都度巻き戻しを余儀なくされる。真剣に観ないわたしが悪いのだがそれはともかく乾いた青くて黒い画の中にわたしも身を委ねてしまいたい気になって居心地良いのかわるいのかそんなものは超越しちゃってどうぞもう好きにして下さいと云う気になってわたしは踊り子をただ眺めているそんな自分が少し情けなくて好きだ。