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コンソメ【詩】
金輪際コンソメのスープは飲まないぞと決めたのはいつのことだったか定かではないがわたしはコンソメスープを飲まないことには変わりはない。なにゆえ飲まなくなったのかの過程を説明したいのはやまやまなのだが時間的制約の為端折ることにする。それでわたしは飲まなくなってどうなったのかと思われるだろうが特に何も変わらない。ただ無為に日々がわたしの頭上を通り過ぎるだけである。ジェット機のがなり立てる爆音にわたしは夏を感じて思わず自販機に駆け寄り百円玉と十円玉数枚と交換で得た炭酸飲料の甘ったるい得体のしれないものがわたしの体内を下ってゆくその瞬間、わたしは見た! 金網越しに蠢くわたしの分身どもを! 醜悪な異形のわたし自身が向かってくるのを!