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傘をとじて雨にぬれてみる -美しく暮らす-

おいっこと過ごす休日は、雨の日だった
「ラーメン食べたい!」というのでググって探したお店
貝出汁でおいしそうだけど、お魚嫌いのおいっこ食べられるのかな?
待ち合わせ場所で会って「ここどう?」と聞いたら「いいね~」というので向かった
突然雨が降り出し、1本の傘でキャーキャーいいながらお店にはいった。
ラッキーなことにすぐに通してもらえたあと、すぐにお店は満席
ラッキーだね~おいしね~といいながら食べるラーメンは格別

展覧会に行って遊んで、妹夫婦と約束した夕飯まで時間があったので一度わたしの家によることにした
駅から歩いている間に雨がふりだす
どんどん強くなる
おいっこが「雨やだ!濡れるからやだ!」というので、
「じゃ、傘たたんで濡れようよ」と提案すると
「え?まじ?オレ責任とれないよ」なんて一丁前のことをいうから笑ってしまう  

ふたりで傘をとじて歩く
木の下はぬれないね、みずたまりもこわくないね、と歩く帰り道
さっきまで傘からしたたる雨に腕がぬれていやだといっていたのに今はずぶぬれ
ふたりでバシャバシャと水たまりに入る
雨が弱くなってきたら、おいっこがいう
「もっと降ってくれないとつまんない!」

雨が降ったから傘をさす
それは当然のこととしてある
でも、雨が降ったから傘をとじてみる、濡れてみるという非日常を楽しむのもたまにはいい
これは韓ドラの「海街チャチャチャ」をみてやってみようと思ったこと
大雨の中、傘をさそうとする彼女を止めて、雨の中に彼が海に連れ出し
「一緒に遊ぼうよ」と誘う
そのシーンが大好きで、わたしも雨に濡れたいと思ってたの
ある日の会社帰り、駅に着いたら雨がふっていた
チャンス!と思い、ずぶぬれになりながら歩いて帰った
どんどん笑えてくる
濡れてる自分がおもしろい

だからおいっこにもやってみてほしかった
だめなことなんてない
責任なんて取らなくていい
ただただ雨にぬれてみる
おいっこはとっても楽しそうに笑ってた

それからしばらく経って、ふと思う
おいっこにかけることば、おいっことやってみたいと思うこと
これって、わたし自身がかけてもらいたかったことばであり、
父や母と一緒にやりたかったことだなって
それがわかったから、今度は自分にもそう声かけしてあげようと決めた

わたしはすぐに「これだめかなぁ?」とネガティブに考えちゃうけど
そう思ったときに即座に「本当にだめ?」と、質問を自分になげかける
例えば、職場のエレベーター
同僚の女性が「階数低いのに乗るの悪いよね」といったので
わたしの中で、階数低いのに乗るのは迷惑という式ができあがってしまった
でも、そこで「迷惑ってだれが言ったこと?」と自分に問うてみる
自分で常識だと思っていることは、必ず誰かの思想がはいっていると読んだことがあるけど、自分に問うてみるとそれがよくわかる

おいっこもどんどん大人になり、彼の世界が広がってゆく
広がってゆくにつれ、目にするもの、耳にすることで
「これってこうなんだよ。だってみんなそうだって言ってるもん」
ということばが増えてきた(youtubeで言ってたっていうのも多い)
いいことはそのままに、でも握りしめてしまっていることはやわらかに打ち砕いていきたい

傘はさしてもいいけど ささなくてもいい
雨に濡れないようにするのもいいけど 濡れたらおもしろい
とかね

小学校6年生、最後の夏休み
中学生の夏はどうなるだろう


#夏の1コマ

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