『王様になれ』を観た話
the pillowsさん、35周年ロックバンドで居てくれてありがとうございます。
ずっとずっと楽しみだった映画へ行ってきた。初めてのシネマート新宿。とてもドキドキしたけれど、いい音響とふかふかの椅子で最高だった。the pillowsの曲でお出迎えしてくれて、最後までthe pillowsで送り出してくれた。
少し早めに着くと、パンフレットが売っていた。欲しかったやつ。珍しく「パンフレットはここですか?」と売店のお姉さんへ声をかけ、買った。僕はビビりなので、店員さんへ話しかけることへの抵抗が強い。でも、やってやったぞ。なぜなら、欲しかったから。頑張った。
ここからは、感想を書くこととする。
気がついたら、泣いていた。これは、共感の涙だと思う。上手くいかないことへの不満、だらしなさへの不満。完璧にできないことへの不満。周囲への嫉妬、思い通りにならない事への苛立ち。なんやかんやいって逃げ込んで、ちゃんと見ないこと。しっかりした覚悟がないこと。決めて実行しないこと。全部に対しての涙だったと思う。
僕も病気になったり、人間関係が破綻したり、パーソナリティへの治療が始まったり。本当に終わりがなくて辛い。本当に、この世の果てまで投げ捨てたいくらいに嫌だ。作中のハイブリッドレインボウが流れるシーンでは重なってしまって泣いてしまった。
現実世界にはあまりにも救いが無さすぎる。選ばれない僕を受け入れて、やさぐれている。どこがで臆病で無責任な自分自身を守るために、ごてごての理論をつけてスッキリしている。馬鹿みたいに。
でも、ロックンロールは救ってくれる。どこかで偶然出会ったバンドが救ってくれる。作中では、気になる女の子に教えてもらう。僕の場合はラジオで初めて聴いた。どこかで偶然出会って、一瞬でピピッとくる音楽が存在することに感謝である。
自分の中の王様になることがどれだけ難しいか。僕はよく分かっている気がする。変に小賢しいから、諦めたり面倒くさがったりして痛い目をくらう。
でも、自分を貫けば。全てにこだわりを持てば、いつか自分も王様になれるのかもしれない。それが生きるってことなのかも。
生きる意味とか大層なもんじゃなくて、自分のこだわりを貫くこと、仕事や趣味でもいいから好きを貫くことが王様への道なのかもしれない。僕は自分の王様になりたい。優しくて、温かい人になりたいけれど、その前に自分が楽しいと思えることへ挑戦したり、柔軟に楽しんだりする自分になりたい。
その大きな目標のためには、何でもやってみなきゃいけないのだけども。体調でできなかった時には、重く気にしないようにしよう。それも大事。早速自分に甘すぎるだろうか。ははは。
それから、関係ない話を少しだけ。
新しいリップを塗ってみた。少しだけでも綺麗になった気がする。また別の日に書こうと思っているのだが、自分のために綺麗にするのと、強迫観念のように綺麗にするのでは随分異なる。今日は前者だったから、いつもより綺麗になった気がする。
昨今、心に病があるとメイクや支度なんて出来ないだろうと言われる。症状によってはできる日もある。そして、私は外に出るならば元気そうに見えて欲しいという願望がある。そのせいで物凄く濃いお化粧になることもあった。ピエロみたいに。それが怖くて、あまり塗れなくなったときもある。
そこから今は、少しだけ良くなっている気がする。自分が選びたい自分に近づいてみる。
これって、もしや、王様に近づいているのかもしれない。
きっとまた落っこちる日々もあるし、後退するだけの月日も存在することだろう。でも、僕は僕を自分で選びたい人になってやるんだ。反骨精神、バンザイだぜ。
見てろよ、人類。