何も出来ない私たちでも。
何も出来ない。何もしたくない。
そんな時はありますか?
「何もしない」ということは、簡単なようで簡単ではありません。
何もしないと、不安などのネガティブな感情が起こりやすいから人間は「何かをしないといけない」という感情が強く出るようになります。
本当はちょっとくらい何もしなくてもいいのだけれど。
脳には①本能を司る部位と②理性を司る部位があります。この2つは、一方が活性化すると一方は働きを弱めるという相互作用があります。
本能は動物が生きるために備わっているシステムですから、
「何もしない」状況は“なんとか生き残ろう”という本能の方が強く働きます。
何もしないと必要以上に今の状況が不安になるのはこのためです。
「不安」が強く出てしまう人とそうでもない人にはこんな差があります。
例えば、不安が強く出る人の傾向は、マラソンをしていて苦しくなると、何回もあとどのくらいの距離かを確かめます。この人は苦しいことをわざわざ呼び起こすために距離や時計を何回もみる癖があります。
マゾヒストでしょうね。わざと苦しい自分にしてません?
一定時間に距離を確かめたら、あとは無意識に走るだけの人もいます。この人の方が気持ちは楽なはずです。
不安になっていても、いなくても状況は変わりません。急に世界は良い方向に行くわけがないですし、奇跡は起きません。
やるべきことをするしか、今は方法がない
ということをつらいときには基本的な考え方として持たなくてはなりません。
理性を呼び起こすことで、このように考えることができるのです。
「悩む」ことを続けていると、ネガティブな意識ばかりが想起され本能がゆさぶられますが、
今何をすべきかを「考える」ことで理性を使う方向にシフトチェンジ出来ます。
先に述べたように、一方が活性化すると一方は弱まるシステムですから、大きな不安からは逃げられるはずです。
不安なみなさんは、今、自分のこころが「空っぽ」ではなく、何か余分な意識で「満杯」です。
しつこく言いますが、余分な意識だよ、それ。
もっと重要なことあるでしょ。ドーナツかシュークリームか、とかさ。
何歳だってまだまだ人生はこれから。泣きながらでもご飯はしっかり食べろよ。