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15歳の挫折

人は、挫折を経験した方がいい。

そこから何かを学び、成長し、
自分の今を知ることができるから。
そして、優しさを身につけられるから。

そう思っていたし、今も変わらない。

でも、15歳の挫折は、早すぎる気がする。

できれば、笑顔でいてほしかった。
自信に満ちた顔で、新しい世界に飛び込んでほしかった。

声を押し殺して泣いて、泣いて、
目を腫らした姿をみているだけの私に
何ができるのか。

ただ、無力さを感じるだけ。

夜になり、
彼女に元気をくれたのは、友達だった。

親友は遊びに誘ってくれた。
クラスメイトは一緒に頑張ろう!と同盟を組んでくれた。
同じ班の男子は柄にもなく素敵な言葉を贈ってくれた。

こんなとき、一番寄り添ってくれるのは、
同じ景色を見ている友達。

そんな友達をたくさん持っているのは、彼女の人間力。

この子なら、きっと、この試練を乗り越えてくれる。
早すぎる挫折は、意味があることなんだ。
いつか必ず、花を咲かせる。

私は、そう信じて待つだけ。

彼女の笑顔が溢れる春を。

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