猫舌とれんげ
昨日、本学の大学生が〝猫舌〟の大変さを熱く語ってくれた。熱いのは何でも無理というお話。
今晩、わが家の食卓に揚げたての鶏肉の唐揚げが出された。熱々を頬張り、うまいうまいを連発する家族の姿を見て、大学生のことを思い出した。
その大学生いわく、猫舌の人は、熱いものだけでなく、冷たいものも苦手であることがあるという。
確かに、昔聞いたことがある。
猫舌な人はかき氷やソフトクリームを食べるのも遅いという説。
少し前、テレビで、猫舌のメカニズムを解説していたが、よく分からなかった。
そういえば、東京で気づいたことがある。
ラーメンを食べる男性の多くがれんげをよく使う点。しかも、足を組んで仲間と楽しげに語らいながら、ラーメンをゆっくりと食べるのだ。
「冷めるがなぁ」
れんげの上に麺を乗せて、何度もフーフーして食べる人もよく見かけた。
皆、猫舌なのか?
猫舌知らずの私。
私を含め、初老の九州男児の多くはれんげを使わない、と思っている。
では、どうやってあの熱々の濃厚豚骨スープをのむかというと、両手でラーメン皿を顔の高さに持ち上、皿の端っこに口をじかにつけてスープをすする。幸せな気分に浸る。
ラーメン皿の端っこが汚れていたらとかは考えたことがなかった。
ただ、豚骨ラーメン以外はどうなのか。
ここ1カ月を振り返ってみた。
れんげを私もよく使っているな。
まあ、いずれにしても、器から自分の口の中に熱々の豚骨スープを注ぎ込む儀式を貫いてきた。
家人は「そんな食べ方はあり得ない」。
厳しい口調で糾弾する。
しかし、子どものときからそうしてきた。
癖はそうそう変えられない。
ふー。
大病を患った2023年3月以降、ラーメンのスープを残すように努めている。
れんげを使うと、一気飲みできないので、よいのかもしれない。