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55歳の私が若者たちに何を伝えられるか(7)「東京で働き始めた彼」


「卒業後は東京でシステムエンジニアとして働きます」

彼からLINEに連絡が入ったのは1月15日。再び、大病を患った私はいつもの病院に入院治療中だった。

4月から東京暮らしか。

「はい。慣れない新天地ですが、精進します」

彼の東京暮らしが始まった。

「人が多いのに慣れませんね。満員電車に初めて乗った時は、まさに息が詰まる思いでした」

私が駒沢大学に通ったのは1989年4月から1993年3月。他人同士が密接し合う超満員電車は乗ったことがない(いまだかつて)。

LINEの文面に初々しさが漂う。

「東京で飲み会はまだやったことはないですが、これから新人歓迎会などがあるので、満員電車の終電に乗ることがあると思います」


「確かに遊び場は行き尽くせないほどありますね。若いうちにたくさん行きます!」

平成のはじめのころ、恋人が等間隔に並んだ多摩川の川べりをお勧めした。

もちろん、玉川高島屋に程近い二子玉側だ。

「そうなんですね。多摩川はまだ行ったことないですね。いつか彼女が出来れば行きますね」

美味い店として、つばめグリルを推薦した。

「そうなんですね!  マップのクチコミ4.0はすごいです!  会社の同期と行ってみようと思います!」

頑張って。
楽しんで。
体には気をつけて。

東京で再会したい。

追記
たまにはLINEで連絡くれろ!

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