156 VLCC
息子にとって、親父の仕事が分かりやすいことはありがたかった。
親父の職場はその地で有名だった。
三菱重工業長崎造船所。
通称、長船。ながせんと読む。
「世界一のタンカーを造っている」
親父が言ったか、言わなかったか分からぬが、名実ともに周知の事実だった。
VLCC
エンジニア
船殻(せんこく)設計
幼いことからよく聞き、私は、親父を誇らしげに思っていたようだ。
その親父も77歳。まだ元気。
私の安定しない、単年度契約のまちづくりの仕事を常に心配しているらしい。
ここ数日、私自身、少し新規事業が見えた。仲間とともに新サービスを作り上げたい。
よい話を報告したい。
■大型船の記念切手。母方の祖母が趣味で収集していたもの