まめ

主にアート関係のレビューをかきます。 その他の記事は https://alis.to/users/mame へ、ビジネス、レビュー、アートオークションレポート、サブカル、ライフスタイル、など。

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ワークショップの学び @藝大取手アートプロジェクト―ハロウィンラボ

矛盾するようだけど、「遊びじゃねえんだよ!」と憤るくらい遊ぶのが 遊びの本質だということを実感した一日だった。 大いに遊ぶ大人がいることは、おそらく誰にとっても、頼もしい感覚と違和感を同時に呼び起こす。フルコミットしてそう思うことはもちろん、コミットしないけれども、巻き込まれることで戸惑ってしまうことも、心の振れ幅という尺度では同じようなものだ。そういう感覚は「めまい」遊びなんだとカイヨワは言ったし、実際、いまいちノリきれていな「キョンシー少年」のさげていたバッグの正確な易の

    • 美大生の学びの初心

      バキバキと脱構築していく学びと悦びの為の学の入門を考える。 脱構築は既成観念の相対化と乗り越えによる可能性の創造だ。過去や未来に目を向けた今ここにありもしない悲しみや不安、武勇伝や自慢は、傍観したり浸ったりする対象ではなく、それを否定せずに意味を見出し建設的な生を想像していくための踏み台とすることが脱構築のための重要な要素である。勉強にまつわる様々な不安やコンプレックスは気にしだすと本当にきりがない。能力が可視化された偏差値や評価点であるとか、どうやっても届きそうにないレオ

      • goraphobia@隅田公園 by. token/すみゆめ レポート

        コミュ障なアートたちは、公共空間を、恐れ、挑む。 動物が恐れを感じた時の本能的な反応は、戦うか、逃げるか、だという。 だとすれば、Agoraphobia@隅田公園 はどちらを選んだのだろうか。 区民の憩いの場で、パフォーマンス的なアートが 同時多発的に1日がかりで展開されるゲリラ戦。 あるいは、自由への失踪。もしくは、自由からの逃走。 その成果への思索をレビューする。 自由への失踪/フロム は、 現代の人間は独立的、自律的になったようでいて、 その孤独と不安をさらに深

        • 清く、正しく、やるせなく。岩井優「彗星たち/Control Diaries」参加レビュー

          岩井優さんの岩井優「彗星たち/Control Diaries」の参加/鑑賞のレビューです。 まずは、「Control Diaries」これは物語の視点でいうと「彗星たち」の前日譚に当たるのではないかと思います。 人の気配のしない、清潔で完全な住宅街のうんざりするような羅列。これらは、原発事故後の立ち入り禁止区域の除染された後の光景です。日常の姿は残しつつも現実は全く別の存在になってしまった街並み。ひたすらに除染し続けた積層のなれの果ての記憶。 空は変わらずの美しさを保ち

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          23本

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          廣瀬智央 「フォレストボール」大丸有SDGs ACT5 レビュー

          あなたは何者ですか? あなたは、どこでだれと生活/仕事していますか? と問われたとき、そのひとつの答えは「フォレストボール」を見る目を通した私たちの中にあるのかもしれない。 「大丸有SDGs ACT5 × 東京ビエンナーレ2020/2021」@新有楽町ビル1階 廣瀬智央 「フォレストボール」 2020年8月21日(金)〜10月25日(日) 新有楽町ビルは、1階の四方に入口があって、そこから十字にのびた廊下が交差し、中央は天井高3m程度のちょっとした広場になっている。よく

          廣瀬智央 「フォレストボール」大丸有SDGs ACT5 レビュー

          猫が死んだ。冷蔵庫にはマグロが残った。

          つながりがある誰かの死は本当にやるせない。 これを書いている今も心が痛くて涙が止まらない。 2020.8/22。夜。あるいは夕方だったのか。月並みな言い方だが「本当に突然のこと」だった。強烈すぎて他に言いようのない体験だから、きっと誰もがそう言うのだし、この世に数少ない絶対解なのだと思う。 朝はグラレコ講座に猫と一緒に参加した。「今日の気分をせんで表現してください」というお題にうねる水面のようなせんをマーカーで書いたら、それに必死にパンチを繰り返す姿に笑った。そのせんに

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          バンクシー展 体験型ラットレースという愉快!絶望☆なアトラクション。

          横浜アソビルで開催中 -9/27まで のバンクシー展のレポートです。 ■最初に問題提起をしたい。これは、ぱっと見、お祭り的なイベントにみえるけど、実は「体験型ラットレースという愉快!絶望☆なアトラクション」というメタ遊戯なのではないか?と。 皮肉めいた絶望的ストーリーを隠喩的にアトラクション仕立てにしてるんだけど、それを理解せずに、あるいは認知してもケアせずに、鑑賞者やメディアはコンテンツ消費として、資本家や商売人は金儲けの手段として無邪気に楽しむことができる。 けど、

          バンクシー展 体験型ラットレースという愉快!絶望☆なアトラクション。

          FACiliTY - 第37回: 13歳からのアート思考 聴講レポート

          13歳からのアート思考の著者末永幸歩さん(以下S) x アーティスト、マーケター、サロンオーナーのナカヤマン(以下N) のオープンイベントを聴講しました。 イベント参加ページの前書きはこうあります。 各所で資本主義やロジカルシンキングの限界が指摘される中、「アート思考」は代替案として必ずと言っていいほどセットで登場します。一方で、その結論に見られるのは「美術館に行こう」の様な表面的かつ稚拙な結論に溢れているのが現実です。 これらは当サロンでも頻繁に議論される話題で

          FACiliTY - 第37回: 13歳からのアート思考 聴講レポート

          COMMIX RADIO STATION 特別講義回 「コミュニティデザインナレッジ2020」参加メモ

          たった1時間の中に充実の内容。完全に追い切れてはいませんがまとめます ■イベント概要(引用)COMMIX RADIO STATIONでは、全国津々浦々で活躍されている実践型のコミュニティマネージャー・コミュニティデザイナーさんたちと、暗黙知であったコミュニティに関するナレッジについて共有しあい、集合知化する活動も行なっています。 今回の特別講義回では、毎回100名の方々にご参加いただき大好評だったTHE DECK x stationのコラボ企画「2020年 最新のコミュニ

          COMMIX RADIO STATION 特別講義回 「コミュニティデザインナレッジ2020」参加メモ

          ■要約 論理的美術鑑賞

          参加しているサロンで、夏休み中に対話型鑑賞のファシリテーションをすることになったので、準備として読んだ本を要約します。 サロンでの鑑賞会もすでに3回目。月1のペースで開催できています。 ★対話型アート鑑賞#3(withまめさん) このイベントでは、様々な鑑賞の視点を取り上げ、知識ゼロからでも楽しみながら、芸術の学習と思考の深化を通して、よりよく生きるきっかけづくりを目指しています。 今回取り上げるのはこちらの本 ↓ 「論理的美術鑑賞」です。タイトルと表紙だけ見ると、

          ■要約 論理的美術鑑賞

          結局あいトリとはなんだったのか?ーー最先端の国際芸術展を再考するーー津田氏講演レポート

          ■この記事は、イベントの振り返り→メディア論→Q&Aいろいろ で構成されています。 芸術監督 津田大介氏 によるオンライン講義。 アートとまちづくり研究会都市経営研究科主催の 「あいちトリエンナーレ2019から2022へバトンをつなぐ」を聴講しました。 以下レポートです。 ■トリエンナーレとは 3年に一度の国際芸術展、地域資源(美術館、公共空間、文化遺産)を活用(サイトスペシフィック)して現代美術のアーティストに作品づくりをしてもらう、アートによる地域づくり(都市政

          結局あいトリとはなんだったのか?ーー最先端の国際芸術展を再考するーー津田氏講演レポート

          未曾有の事態に国際展はどう変わるか?ヨコハマトリエンナーレ2020記者会見 レポート

          ヨコハマトリエンナーレ2020 新型コロナウイルス対応の為、オンラインでの記者会見開催。 ■7/17からの開催、6/23からのチケット販売を決めた。 対策を講じての開催を決めた理由 は2点。 ・生身での実体験の場を大切にする。 ・作家の支援の為。 ■ディレクターのラクスメディアコレクティブより みなさんとは昨年末のイベント「エピソード0」でお会いしているので、私たちがヴァーチャルな存在でないことはご存知だと思います。 ラクスはいま移動することはできませんが、共

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          「みる」を問う -要約 ビジネスマンのための発見力養成講座/小宮一慶

          最近、STAY HOME を利用して、がっつり学習をしています。 アート業界で渉外をしていることあって、学んでいるのは主に、人文学、ビジネス(マーケティング、経営戦略、思考、デザイン)です。大人の学びの世界は広く深く、いくら時間があっても足りません。 最近、知人に美術鑑賞の手ほどきをする機会がふえたので、そちらのほうの勉強もしているなかで「みる」ことについて、より深く多面的に考えたい気持ちが強くなり、サブタイトルにひかれて手に取った本・・・ ビジネスマンのための発見力養

          「みる」を問う -要約 ビジネスマンのための発見力養成講座/小宮一慶

          レポート 現代美術入門/荒木夏実

          先日、東京藝術大学准教授、元森美術館キュレーター 荒木夏実氏の「現代美術入門」に参加したのでまとめていこうと思います。 以前書いた↓ と同じテーマですが、講師が変わると内容が変わって 現代アートのとらえられ方の多様性を感じて面白いと思いました。 前回の、穏やかで説法のような話し方の鷲田メルロさんとは異なり 今回は、聡明かつ、じわじわエモい荒木夏実さんの講義です。 では本編行きましょう。 1917年 マルセルデュシャン 泉 NY独立芸術家協会 アンデパンダン展

          レポート 現代美術入門/荒木夏実

          横浜トリエンナーレ2020ー誰もが参加できる進行形の物語。残光。与えられるより、与えあい響きあうことで、僕らは「光の破片をつかまえて」困難をのりこえられる。

          急速に世の中が変わり思わぬ迎え方の新年度になりましたね。 ■まさにVUCA時代より切実に個人や世の中の在りかたが問われ、いままでとは根本的に思考や行動を切り替える必要のある状況になってきました。 「VUCAって何?」「不安すぎて精神的にまいっている・・・」という方にお勧めの記事が以下です。サクッと読めて、ちょっとすっきりします。 「2017年は、ビジョンを描き(V)、自らを教育し(E)、対話を重ね(D)、行動(A)を起こす年」と提言されています。 ■予定されているアー

          横浜トリエンナーレ2020ー誰もが参加できる進行形の物語。残光。与えられるより、与えあい響きあうことで、僕らは「光の破片をつかまえて」困難をのりこえられる。

          レポート 現代美術入門/鷲田めるろ

          先日、キュレーターの 鷲田めるろ 氏の「現代美術入門」に参加したのでまとめていこうと思います。 穏やかな方で、思慮深くことばを選びながら話す姿が印象的でした。 鷲田めるろ氏といえば、先日いろいろな問題が起こって話題になった あいちトリエンナーレのキュレーターをしていたことでも知られています。 世間ではすっかり忘れさられた感じがありますが、その後もあいちトリエンナーレをめぐって色々な方向に議論が展開されています。 ↓ リンクは本人による、現代美術感の垣間見える記事です

          レポート 現代美術入門/鷲田めるろ