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建物設計者の筆箱には何が入っているの?

私が小学生から高校生くらいの頃、人の筆箱の中身を見せてもらうのが大好きでした。

どんな色ペン使ってるんだろう?
鉛筆の柄は何だろう?
消しゴムはどこのが一番消しやすいんだろう?

人によって使うものが違っていて、それがその人の性格を反映しているように見えてたりして、真似したり紹介しあったりする時間が好きでした。

大人になった今でも、文房具が好きです。

大学に進学して、その後働き出して、それぞれ専門性を持つようになると、日常的に使うものにも特徴が表れてくるように思います。

建築の設計の初めて10年余り。わたしの筆箱の中身にも職業らしさがあるのかしら?と思いつき、少し中身を紹介してみます。

小ぶりな筆箱に入る分だけ

ネイビーに金色の文字が可愛い

3年くらい前に買い替えた、小さめの筆箱。

それまでは大きめの筆箱に入るだけパンパンに色々入れていたんですが、整理も管理も出来なくなり、「いつも使うものだけ持ち歩く!」という決意で購入しました。

シンプルだけど品が良くてお気に入りです。

フリクション(青、赤、黒)

消えるペンが登場した時って、革命的だったよね

これがないと生きていけないくらい、お世話になっています。消えないペンしかない時ってどうしてたんだろう?消しゴムがいらないって偉大ですよね、机の上汚れないし。

手帳や打ち合わせのメモを取る時に使うのは青のフリクション。

図面に注釈入れたり、何かポイントになることを書く時は赤のフリクション。

黒のフリクションはほぼ使いません。(何で筆箱入ってるんだろう?)

シャーペン(0.5mm、0.9mm)

0.9mmのシャーペンと芯は珍しいかも

0.9mmのシャーペンは少し珍しいかもしれません。

この太さのシャーペンは就職してから使うようになりました。

手書きで方眼用紙に図面やスケッチを書くときに、一般的な0.5mmのシャーペンだと、線が細くメリハリがつかないので見づらくなるんです。

フリクションも同じ太さ・強さの線しか引けないので、図面やスケッチには使わないです。

ザクザクっと図面を描いたりする時や、断面線とそれ以外を書き分けたい時に、0.9mmのシャーペンがぴったりなんですよね。

スキャンをとってデータ化する時のためにも太く強く書いておきたいので、芯も柔らかめのBを使っています。

三角スケール

いろんな縮尺の寸法が計れる優れもの!

ザ・設計者みたいな文房具が三角スケール(通称「サンスケ」)です。

三角形の形をした定規で、面ごとに違うスケールの長さを計ることが出ます。

わたしの持っているサンスケは、
1:100
1:200
1:300
1:400
1:500
1:600
の、6パターンの寸法が計れます。

これがあることによって、
「今書いている図面は1/400だから、1mの壁を描きたい時には何mmにしたらいいんだっけ?」みたいな計算をしなくて済むのです。

これがないと手書きの図面が書けません。

分かりやすい縮尺だったらまだしも、1:300の図面なんて、まともに計算したら小数点だらけになって正確な寸法が追えなくなりますからね。

発明した人が偉すぎる。

ちなみに、これはサンスケあるあるだと思いますが、大学の製図室や職場で使ってると、知らないうちに増えたり減ったりします。(ほぼ全員同じようなデザインのサンスケを使ってるので、筆箱の間を行き来しがちなんです)

学生時代から通算して何本書い直したんだろう?…果たして今手元にあるのは自分で買ったものなのか…?

自宅にも何本も転がっているので、勝手に増殖している気までしています。

マーカー

使っているのはMILDLINERのグレーと、STEADLERの青のピンペンです。

MILDLINERは仕事用手帳用で、アンダーラインや強調部分、あとは落書きに使ってます。

青のピンペンは図面用です。図面のチェックや手書き図面、スケッチの清書に使ったりしています。

フリクションの青との使い分けはやっぱり太さと濃さ。細すぎると見えにくいし、書いていることを見つけてもらえないので、がっつり書けるのが大事です。


本当は6色フリクションマーカー色鉛筆も持ち歩きたいところだけれど、筆箱が馬鹿デカくなっていく一方なので、本当によく使うものだけをまとめている感じです。

0.9mmのシャーペンやサンスケに、職業らしさが表れている気がします。

同じ職場でも、よく見てみるとこだわりの文房具セットを横において図面を描いている人が多くて、それを覗き見るのが楽しいです。(話しかける勇気はない…苦笑)

iPadで図面チェックやスケッチができるようになっても、やっぱり手書きはなくならないし、手に馴染みの良いものを探していく時間も楽しいです。

文房具売り場に新しいペンで見に行ってこようかしら。

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