「世界で一番綺麗なBiSH」
12月22日に国立代々木競技場 第一体育館で開催された
BiSHのワンマンライブ、「世界で一番綺麗なBiSH」に行ってきました。
<セットリスト>
BiSH-星が瞬く夜に
PAiNT it BLACK
GiANT KiLLERS
NON TiE-UP
in case…
FOR HiM
My landscape
プロミスザスター
遂に死
サヨナラサラバ
MONSTERS
ALL YOU NEED IS LOVE
サラバかな
ーーーーーーーーーーーーーーーーーオーケストラ
beautifulさ
全編フルオーケストラで行われたこのライブは、
いつも以上にBiSHのステージをより特別なものにしていたし、
そこから予感させる何かは、
終盤に大きな形となって表れることとなる。
バンドサウンドに加わったオーケストラが曲をさらに重厚感のある姿とし、様々なアレンジが施されて、
まさしく綺麗な旋律がBiSHの力強い歌声と共に、
代々木の空間を埋め尽くした。
特に”FOR HiM”や”My landscape"では、
彼女たちがそれぞれ椅子に座り、
音色と共にしっとりと想いを込めて歌い上げていて、
その姿はこれまでの歌や表現の成長を感じさせられたし、
例え観客の声出しができたとしても出せないほどの、
聴かせるという強さが素晴らしく伝わった。
あっという間に時間は過ぎていき、
”ALL YOU NEED IS LOVE” ”サラバかな”と
BiSHの集大成ともいえるセットリストの流れで、
今伝えられるBiSHの真っすぐな覚悟や想いが、
エモーショナルに心の奥に響いてきて、
そうした雰囲気の中で本編の幕は閉じた。
そして、アンコールを迎えた時、
今日ずっと感じていた特別な何かの正体が、
遂にセントチヒロ・チッチの言葉によって放たれる。
「 私たちBiSHは、
夢だった東京ドームで、
6月29日に解散します。 」
何となくそんな発表がある気はしていたし、
いずれ解散する日が来てしまうことは分かっていたけど、
こうして言葉として伝えられたその瞬間、
その事実に直面して、
どう受け取ったらいいのか分からなくなってしまった。
会場の、夢の東京ドームが決まったことによる喜びの拍手と、
同時に解散日が決まったことによる静けさは
何より清掃員の心情を表していたと思うし、忘れられない空気感だった。
それでも、
BiSHが決意したその想いはチッチの言葉によって暖かく伝わって、
「超 頑張るからさ」と言った声色には大きな優しさが溢れていた。
そうして始まるアンコール1曲目、”オーケストラ”。
BiSHの中で大切に大切に届けられてきたその曲が、
チッチのいつも以上にゆっくりと今を噛みしめる歌い出しで会場を包み、
その後まさに壮大なオーケストラの音色と一体になって、
みんなで大きく手を伸ばして、代々木の空を愛で埋め尽くした。
そして、ラスト。”beautifulさ”。
BiSHと清掃員、お互いがこの幸せ溢れる空間を目一杯楽しんで、
トゲトゲダンスをするこのかけがえのない空間を目一杯楽しんで、
明日に進もうとしている、
私たちすべてが、世界で一番綺麗だった。
終わりが見えたからこそ、
「今日まで生きててよかった!」
「この瞬間のために生きてきたんだ!」
と思える時間がとても貴重で愛おしくなって、
そう考えたら思わず涙が溢れ出てしまった。
こんな幸せな場所、他にないと確信できる、
そう思わせてくれるBiSHに出会えて本当に良かった。
6月29日、東京ドーム。
約束の場所で、約束の舞台で、
胸を張って、 #BiSHバイバイ
することをプロミスします。