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卵巣がんお気楽備忘録(11)「脱毛に向けての準備~ウィッグ&帽子」

2021年秋に卵巣がん&子宮体がん発覚、11月に手術を行い、12月から抗がん剤治療が始まった。
初回の治療が12月16日、その年の年末に、気づいてみたらなんとなーく髪が抜け始めた。
初めての抗がん剤投与から2週間ちょっと、私の場合は予定どおり教科書どおりに、フツーに脱毛が始まったということだ。

脱毛が始まった時は・・・

ブラシで髪をとかすと、ブラシにごそっと髪の毛がつく。シャンプーすると指にからまるほどに抜ける。ちょっとしたホラーだわ。
抜ける量が半端ないので、排水溝のところに髪の毛キャッチシートを装着。
知識として「抗がん剤で髪の毛が抜ける」ということは知ってはいたが、実際に自分の身に起こってみると・・・さほどショックではなかった。
「ああ、やっぱり来たかー」
「ううわ、昔のドラマみたいだ!」
という感じで、どこか面白がっているというか・・・。がんの宣告を受けた時と同じように、あっさりと受け容れている自分が居た。
もともと自分の髪がまとまりにくい、広がりやすい、パーマがかかりにくい・・・というつまらない髪質のため、ちょっとコンプレックスがあった。扱いにくくて好きではなかったし、それゆえ20代後半からずっとショートヘアだったこともあって、髪にあまり思い入れがなかったせいもある。
そんなわけで、年末に脱毛が始まった時も淡々と受け容れてしまった。
このあたりは個人差があると思うので、あくまでも私の場合は、ってことだ。

医療用帽子と医療用ウィッグを購入

脱毛は治療が始まる前から言われていたので、本格的に抜ける前に準備をしておかねば! と、まずは1回目の抗がん剤治療が終わったタイミングで「医療用帽子」なるものをネットで探す。今はいろいろな種類があって、可愛いしおしゃれ。
内側がコットン100%になっていて、敏感になっている頭皮にも優しいとのことなのでいくつか購入した。「COCOLO」というお店で買ったモノが多い。
普通のワッチみたいなタイプから、ツバが付いているもの、夏用、秋冬用とバリエーションいろいろ。いかにも医療用、抗がん剤治療中ですよという感じじゃなく、なんなら普段もかぶれそう。

普段は帽子をかぶってしまえば大丈夫だが、さすがに帽子姿では仕事できないので、医療用ウィッグも早めに購入しておくことにした。
まずは偵察、ということでとある百貨店内のショップに行ってみた。
抗がん剤治療が始まったのでウィッグを検討中ということを伝えたら「どうぞ試着してみてください!」と言うので、初めてのカツラ試着。なかなかいい感じ♪
ついでに、髪はこのままの状態でいいのか、事前にもうちょっと短くしておいた方がいいのかも聞いてみた。
いわく、中にはどうせ抜けるんだからと五分刈りくらいに切っちゃう人もいるそうだが、そうすると抜け始めにチクチクしたり、枕に刺さったりして面倒なので、今くらいの長さを保っておいた方がいいですよ、とのこと。ふむふむ。
その日は試着だけさせてもらって帰宅。

別の日に、別のショッピングモールにあるショップにも行ってみて、事情を伝えて試着させてもらったウィッグが、何だか妙にフィットしてしまって。「あ、これいいじゃん!」な気分になってしまったので、これも縁だろうってことで即購入。
まあ、医療用ということで・・・かなり・・・お高かった。20万円弱しました。
単純にウィッグってだけなら数千円からあるのだが、髪が抜け始めてから今くらいの長さになるまで1年半~2年はかかるらしいので、ちゃんとしたモノの方がいいだろうと思って・・・思い切ったさ。
せっかくだから、自分の本来の髪質ではできないショートボブのようなウィッグにしてみた。
ダンナは「もっとアグレッシブなヅラがよかったのに」と不満げだったが。そもそもアグレッシブなヅラってどんなんよ。
そのほかに、ウィッグの中に着けるインナーキャップ、お手入れ用のブラシ、シャンプー、コンディショナー、髪の毛が抜けて枕や布団につくのでナイトキャップ(使い捨て)も勧められたので購入。
横浜市の場合、がん患者のウィッグ購入の補助が出るため、ネットで書式をダウンロード、記入し、抗がん剤治療を行っていることがわかる診療明細書のコピーとともに提出。補助は1万円だが・・・ありがたくいただきました。
いやー、髪の毛が抜けるって結構大変なのね・・・と、改めて思った2021年年末であった。

ちなみに2023年現在、当時買った帽子は今もフツーにかぶっているし、ウィッグも仕事中は装着している。
髪は切りながら伸ばしているところで、ウィッグ無しでもギリギリいけるかな・・・というアタマにはなっているのだが、まだトップのあたりがキレイに揃わないのと、白髪を染めるのが面倒で(笑)、未だにウィッグに頼っております。



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