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大腸がんお気楽備忘録(3)人生二度目のまとまった入院生活へいざ!
2021年秋に卵巣がん+子宮体がんが発覚し、入院手術。2021年12月~2022年3月にわたる全6回の抗がん剤治療(TC療法)をクリア。
2021年時点で大腸がん(直腸がん)も見つかっていたのだが、早期ということもあって婦人科の治療を優先し、2022年6月に消化器内科&外科の診察と検査を受け、がんのあった箇所を切除することになった。
またまたお世話になります!四度目の入院
そして2022年7月、再び入院。
初めての入院は2021年11月、卵巣&子宮摘出手術のための10日間、さらに2泊3日での抗がん剤治療で2021年12月と2022年1月の2回入院。
今回直腸を切る手術で、この病院に入院するのは実に4度目となる。
準備万端で迎えた入院の朝、いつものように6時に起きて朝ゴハン。5枚切の食パンなんてしばらく食えないので心して味わう。
入院日が旦那の透析曜日だったのと、当時は相変わらず家族ですら病棟には上がれないので、今回はひとりで病院へ。
荷物は何度か入れ替えをして、結局ボストンバッグとトートバッグに収まった。
というわけでタクシーで病院へGO!
四回目となりゃいろいろ慣れたもんよ
通い慣れた病院の玄関をまたしても入院患者としてくぐり、11時に病棟へ上がって手続きを済ませ、いざ病室へ。
おっと、その前にテレビカードを購入っと。
入院も4度目なので、慣れたかないけどいろいろ慣れてしまっている。
ひととおり入院に関する説明を受けたあと、採血と血圧測定。
その後ベッド周りを整え、レンタルのパジャマとタオルを何枚か持ってきてパジャマに着替えてからゆっくりと昼ゴハン。
しばしのんびりしていたらPT(理学療法士)さんが来て、術後リハビリを行うとの説明があった。
婦人科に入院した時は、術後でも特にリハビリは無く、自主練やっといてね~みたいな感じだったが今回はリハが入るのか。
ほほう、初めての体験。
夕方、麻酔科のドクターから手術時の麻酔について説明。今回は全身麻酔に加えて硬膜外麻酔も行うそうだ。うーむ、これまた初めての体験。
旦那の担当だった理学療法士さんとまさかの再会
麻酔科の説明を終え「戻りましたー」とスタッフステーションに報告して病室に戻ったら
「もしかして・・・ままさきさんじゃないですか?」と、声をかけてきた若いスタッフが。
「ん? 病棟の若い男の子に知り合いなんて居たっけか?」と見ると、なんと!
2018年に系列のリハビリテーション病院で旦那のリハビリを2カ月半の間、ほぼ毎日担当してくれていたPTさんだった!
今はこっちの病院に異動になり、入院患者さんのリハに来ているのだとか。
スタッフステーションで、あれ? 似てる人がいるな~と思って病室に来てくれたのだそうだ。
旦那の担当をしていた頃は入職2年目だった彼も、もうすっかりベテランの顔。
知っている顔を見ると、途端に安心する。
まあ・・・それだけ、私たちはいろいろなスタッフにお世話になってきたということなんだよな・・・と、改めて思う。感謝ですね。
夕食のあと、手術時に必要なTパンツとフラットおむつ、腹帯(術後のキズを保護するためのもの)を買いに院内のコンビニへ。
当時は相変わらず入院患者は朝8時までと夜6時以降しかコンビニに行けない状態が続いていた。
そして面会も全面禁止だったので、ロビーでは家族と電話やLINEをしている患者も多かった。
やっぱり淋しいし心細いよね、会えないってのは。
2022年当時は基本的に面会禁止だったが、2025年現在、面会は15分以内、1日1組(2名まで)1回のみOKとなっている。
でも・・・短すぎるよね!!
旦那が入院していた2018年当時は、平日は15時から、土日は11時から面会OKで何時間居てもよかったので、私なんぞは毎日、面会時間メイッパイ病院に居たものだが。
これから緩和されることはないのだろうか。
入院期間が長い人や、リハビリが必要な人は家族に会えないのは辛いと思うのだが、なんとかならんもんかな。
入院2日目・土曜日は早くもヒマ
今回は月曜日が手術日ということで金曜日に入院した。土日はドクターも少なく、検査も何もすることがなく暇。
覚悟はしていたものの、ホントに暇。おそろしく暇。やることがない。
なので意味なく病棟内を歩いてみたり、用もないのに階段で1階まで下りてみたり、腰が痛いのでストレッチしてみたり、ベッド横で意味なくひねり運動やスクワットをしてみたりと、やや怪しい患者となっていた。
この入院で改めて気づいたのだが、男女混合病棟って初めてだった私。
考えてみたら、産婦人科病棟は当たり前だが女性患者しか居なかった。
なので頭髪が禿げ散らかしていようが多少寝ぼけ顔であろうが、病棟内をへっちゃらで歩いていたのだが、今回は消化器センターの病棟ゆえ老若男女混合。
オバサンとはいえ私も一応女なので、ちょっとは見た目なぞを気にした方がいいのだろうか・・・と最初は思ったのだが、
洗面所で多分普段と同じようにえずいているお父さんや、フツーに電気カミソリでヒゲ剃ってるお父さんを見てたら、だんだんどーでもよくなってきた。
入院中、女を捨てた瞬間である。
中には自前のおしゃれなパジャマや部屋着をまとっているおばさまも居るというのに・・・、面倒くさがりというのはこういう部分にも表れるのだなあ。
ヒマな土曜日、夕食はトンカツ
この日はお昼前に歯科の診察があり、手術前にぐらついている歯や虫歯などがないかのチェックをし、歯科衛生士さんがクリーニングをしてくれた。
しかし病室に戻ってからはやっぱり暇。とにかく暇。スタッフもほとんど来ないし、おそろしく暇。
クロスワードをやりつつ、スマホでゲームをやりつつ、時々散歩しつつ、何とか時間を過ごす。
そんなこんなでようやく夕食。なんとトンカツ! しかもなめこ汁付きだ!! そして小学校の給食を思い出させる五目豆!!
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が、どうやったらこんなに薄くできるんだろうというくらい薄い紙のようなトンカツ。
昔、居酒屋メニューで「紙カツ」ってのがあったけど、それよりも多分薄い。なめこ汁も、なめこ3つくらいしか入ってなかった。
でもまあ、上げ膳据え膳ってだけでありがたいよね。
入院3日目・日曜日はさらに超絶ヒマヒマ星人
さて入院3日目。
手術前日の日曜日なので土曜日以上に超絶暇デーであることはわかっていたが、まあどうにもこうにも暇(笑)。
そんな中、11時頃に手術前の剃毛を行う。
婦人科の時は処置室まで行ったのだが、今回は自分のベッドにシートを敷いて簡単に行った。
看護師さんがバリカンでラフに毛を刈っていく。「毛刈り一族の陰毛」である(意味不明)。
今回は骨盤周りだけ剃ればOKらしく、前回の手術前ほど盛大には刈らなかった。
お昼ゴハンを食べたあとシャワー。術後しばらくは入れないので念入りに洗っておく!
この日の夜から食事ナシ。ひたすら水とお茶で空腹をしのぐ。
そして明日のために下剤その1投入。2リットルの水で溶いたものを1時間ほどかけて飲み切るというミッションである。
入院前の内視鏡検査の時に飲んだ下剤に比べると、うまくはないが飲みやすいやつ。
chromebookでドラマを観ながら、ちびちびと下剤を飲み、水分もきっちりと摂る。
夕方、点滴のルート取り。そのあとオペ看さんが来て簡単に手術予定の説明があった。
下剤は順調に飲めていたのだがなぜか便意はなく、そのうちにお腹が苦しくなってきてみぞおちから脇腹が痛くなって苦しい・・・。
ナースコールしようかと思うくらい痛かったんだが、ベッドに横になってうごうごしてたらやっと便意が。
で、トイレに行ったら痛みはおさまり、その後は順調にトイレに通う。
そして20時に下剤その2を追加。自力で弾性ストッキングも装着。もう慣れたもんよ。
思ったほどトイレも忙しくなく、フツーに過ぎていく手術前日の夜・・・。ただしお腹は空いている・・・。
今回も他の患者さんの輸液ポンプ?のアラーム音が鳴るたびに「何度聞いてもマックのポテトが揚がる音に似てるよなあ」
普段はマックのポテトを欲することなんて滅多にないのに、こういう時は無性に食いたくなるものである。
その後もドラマや動画を眺めつつ、術後もしかしたらベッド移動があるかもしれないというので荷物も全部整理してバッグに入れて・・・と、
なんだか落ち着きなく動いている手術前夜。
これは、ロボット手術なぞという最先端医療を受ける患者として正しい姿勢なのであろうか。
それでも翌日は手術である。今回も心して、ゆっくり寝る。