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地方移住は全然したくないけど、するなら一つだけ条件がある
駆け出しのライターとして出会ったメンバーたちが、毎回特定のテーマに沿って好きなように書いていく「日刊かきあつめ」です。
今回のテーマは「#地方移住」です。
東京に住んでいる。そしてこれからも住み続けるだろう、今のところは。
以前は、日本全国どこでも移住OKと思っていたが、だんだんと地方移住するよりは東京に住み続けたいな、と思うようになった。多分この記事を書いた頃から明確に。
東京が良い理由は「選択肢の多さと距離感」だ。人が多い、モノが多い、コトも多い。故に、選択肢が無数にあって、その中から自分が好きなものを選べる。そして、時間と共に変化していったら止めることもできる。止められるのは選択肢が多いからだけではなく、人と人・モノ・コトとの距離感も一定距離を保ってくれている都市だからではないだろうか。
東京といえども、単一カルチャーでステレオタイプな人たちや、抜けることを良しとしない村っぽい性質のコミュニティも、ある。
そういう人たちを否定はしないが、何もわざわざ東京に来てやらんでも、地方でやりなさい、と思う(偏見強め)。
というわけで、地方移住なんて露ほどにも考えていないのだけど、今回のテーマを受けて「逆にどんな形なら地方に移住したいか」を考えてみた。
穏やかな海が見下ろせる小高い丘の広い敷地に佇むる大きな一戸建て。自分の住居スペースは1DKで良くて、そのほかの部屋はゲストルームがとして開放する。友人が家族で遊びにきても、泊まれるようにしよう。友人の息子が、夏休みに一人で遊びに来てもいい。
とまあ、そんなことは無理だろう。
出来てせいぜい庭付きの戸建て、海は見えない。山奥かもしれない。ゲストルームなんてなく、リビングで雑魚寝することになるかもしれない。
それでも、友人が遊びに来たのなら、最高のおもてなしをしたい。悩んでいることも、すべて解決するような、そんなところにしたい。
頭に描いているのはマイク・ミルズ監督の『20センチュリー・ウーマン』や『カモン カモン』のような、「長い人生のほんの数日間」をいつまでも覚えておいてもらえるような、そんな時間でもてなしたい。
だから東京のみんな、どこに移住しても絶対に遊びに来てくれよな。
それが地方移住する唯一の条件である。
文章:真央
編集:アカ ヨシロウ
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