寒さにも負けず音にも負けず
年が明けて1歳になった馬たち。馬着も着ておらず、夜間も放牧されている。今朝も冷えていたが、気持ちよさそうに寝ている子がいる。たくましいなぁ。
冷蔵庫
今朝、車のドアを開けた時にガリっと音がした。ドアが凍っている? 車のエンジンをかけてしばらくしてもマイナス10℃だった。冷蔵庫内の推奨温度は0〜3℃とかだから、本当に冷蔵庫に入る気分だ。冷凍庫の推奨温度はマイナス12℃以下だから、もはや冷凍庫か。
太陽
それでも浦河は朝から太陽が照りつけ、運転していても、日差しが強くて暖かい(有難い、に近いかも)。中からの暖房と外からの太陽光で、乗馬公園に着くまでに車は解凍したと思う。完全とは行かないまでも。
覆馬場
車のドアのように建物も凍る。覆馬場の建物が凍るらしく、太陽に照らされてとける時に、バチバチと氷が割れるような、鉄砲のような音がする。最初に聞いた時、私もびっくりしたが、愛馬も驚き、頭を振って嫌がった。横っ飛びもした。どこからいつ聞こえてくるか分からないので、乗ってるこっちもヒヤヒヤだ。この音は主に朝、聞こえる。
昼休みに乗った時は、覆馬場の丸い屋根から雪が落ちる、ザザーと滝のような音がする。ちょうど私の前に乗っていた方から、今すごく聞こえるから気をつけて、と教えてもらったので、心の準備ができていた。が、どのタイミングで聞こえてくるか分からないので、これまたヒヤヒヤ。愛馬はこの音にはさほど反応せず、耳をピンとし、警戒しただけだった。
師匠の教え
馬は基本怖がりだから、怖いものは怖い。怖がることは止められない。馬が何を怖がるか、驚いたらどう反応するか、今はそれを知る修行と思って乗っている。師匠に教わった「どっしり構えていること」の大切さを身をもって体験している。
馬を引いている時も、師匠は今爆弾が落ちてきたらどうするかを常に考えている、と言っていたが、この教えも尊い。凍った道を歩くとき、師匠のこの言葉が蘇る。常に周囲の状況に注意することが本当に大切だ。
馬に乗ること
乗馬の上達というよりも、馬を知ること、安全に乗ること、そのためには馬を信頼し、馬から信頼してもらうことに今は注力している。宮沢賢治の「雨ニモマケズ風ニモマケズ」じゃないけど、寒さにも負けず、不意の音にも負けず、ですね。宮沢賢治はそのあと、丈夫な体を持ち、いつも静かに笑ってる自分でありたいと言っている。私もそうありたい。静かというより、楽しく、かな。