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第43回町民乗馬大会

昨日、秋晴れの中、浦河の町民乗馬大会が行われた。開会式の挨拶の中で、今回が43回目であり、夏と秋の年に2回開催しているので、20年以上にわたり、浦河町と乗馬を愛する人達で行われてきた、という話があり、だからこそ私がこうして参加できるのだと思うと、感謝の気持ちでいっぱいになった。また、全国的に見ても、町が開催する乗馬大会というのはあまり他に例がないとも話していた。本当にそうだと思う。本当に有難い。

いよいよ

朝早くから、町内から様々なサイズの馬運車がやってきて、馬たちが下ろされ、パドックへと誘導されていた。このわちゃわちゃした賑わいを見聞きするだけで、気持ちが高鳴る。So exciting!

ここは下ろし終わった馬運車の駐車場所。下ろせるよう、斜めのスロープがあるところが他に2か所あって、そこで馬を下ろす

90㎝の障害に参加

直前に愛馬の目が充血して、大会にでられるか心配していたが、2日前くらいから、目の調子も良くなり、軽く練習もでき、予定通り参加することになった。本当に良かった。

今回はコースを完走することを目標にしていたので、1本だけ落としてしまったが、良い流れでコースを回ってこられたと思う。一番上の写真は最後の90㎝の障害を飛んでいるところ。こうして写真を見ると、乗馬公園は山にかこまれているんだなぁ。最後の障害は私も馬もこれでフィニッシュという同じ思いで、リラックスして飛ぶからか、いつも一番楽しく飛べる障害だ。無事完走できて、本当に嬉しかった。

ジムカーナにも

乗馬公園の牝馬で、反応が良くて、好きな馬がいるのだが、興奮したり、首を振ったりすることがあるからなのか、大会にほとんど出ていない馬がいる。とても良い走りだと思うので、ぜひ活躍してもらいたいし、愛馬以外の馬で障害を飛んだことがないので、この馬でクロス障害に出てみたいと思っていた。が、去年の冬に凍った放牧地で転んで腰を痛めて、長い休養を余儀なくされていた。暖かくなり、また針やら色々な治療も行って、徐々に乗れるまで回復したので、今回、この馬でジムカーナに参加した。

ジムカーナは障害と同じコースを回ってくるのだが、バーがすべて下に落とされていて、それを跨いで行く。タイムを競う。実は私はこの競技にでるのは初めて。どれくらいのスピードで回ればよいのか、どうコース取りをするのかも、よくわからなかったが、コースの下乗りというのだろうか、競技までに馬に乗って、コースを試し乗りすることができた。

障害がないので、最短距離を行けばよい、といつも愛馬の指導をしてくれる方にアドバイスをもらって、何度か練習できたのが幸いし、ジムカーナでは1位だった。これでこの馬に乗ってみたいと思ってくれる人が増えるといいなぁ。私も引き続き乗れるときにはこの馬に乗って、いつかクロス障害に出られたら良いなと思っている。

下に置いてあるバーが1本のところと2本のところがあった

よーいどん

浦河町にはポニー少年団という有志の親御さんが毎週指導をしている活動がある。土地柄、親御さんの中には競走馬の乗り役の方が何人もいて、実際に大人がポニーに乗って、調教もするし、一緒に走ったりもする(これって、体の大きな大人には結構難しい事だと思う)。小学校入学前の小さな子(もいたように思う)から、少年団(こちらはJRAが指導、ポニーから通常サイズの馬になる。中学生から高校生までだと思う)に入る前の子までが、ポニーに乗って低障害やクロス障害も含め、様々な競技に出る。

小さな子にとって、競技に初めてでて、うまくできたね、と賞状や賞品をもらうことは大きなモチベーションになる。なので、表彰式で渡すのだが、そのためには集計と賞状に名前を書くという作業があり、それを待っている時間に、子供達はチームを組んで、初級ジムカーナのコースを自らの足で回り、バトンを渡すリレー競技を行った。一生懸命走る子供たちを見て、応援するのはとても楽しかった。でも面白かったのは、競技が終わってからで、コーンやら横木やらブロックなど、コースに置いてあったものを皆でかたづけるよ、と説明があって(説明を全員がちゃんときいていたかは疑問)、「よーいどん」と言っただけで、皆一斉に走り出した。蜂の子を散らすって、まさにそんな感じ。子供たちはよーいどんと言うと、なんだかわからなくても走り出す、とさっき説明していた少年団の指導者の人がぼそっと言ったのが聞こえて、クスっと笑ってしまった。

あっという間に片づけた。あっぱれ、ポニー少年団!

この後、無事表彰式が行われた。印象的だったのは、地元JRA日高育成牧場の上長さん(JRAに入ると行われる新人研修以外ではほぼ馬に乗ったことのない方)もジムカーナに参加され、スターターとか箱番とか様々な担当のために会場にいたJRA職員の、こっちですよーといった誘導から、応援や見守りの暖かい視線など、トップの頑張る姿を見せてくれたことだ。見ていて、心温まる光景だったが、なんと、入賞されて、賞状を渡す側ではなく、私たちと同じ参加者側に参列され、皆と同じように、うれしそうに賞状を受け取っていた(開会式では町長とともに壇上にいたのに)。

楽しかったなぁ。審判や記録、放送、馬の出入口の係りとか、色々な役割を多くの方がボランティアでしてくださった。東京では「町内」と感じる行事はなかったなと思う。この町民乗馬大会は大切にしたいし、盛り上げて行きたい。


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