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山菜狂騒曲

桜がいよいよ開花

優駿ビレッジアエルの桜ロードの桜がいよいよ開花し始めた。この写真ではわからないかもしれないが、ここを通ると、もう明らかに枝がピンクだ。

浮き足立つ

東京にいると、桜が咲くことに皆すごく敏感だと思う。桜並木もあれば、小学校をはじめ、大抵の学校に大きな桜の木があるから、歩いていても、電車に乗っていても気付くからかもしれない。花見に行かなきゃと浮き足立つ。

軽井沢には大きな桜があったが、桜並木はなく、桜と同時にゴールデンウィークに一斉に花が咲く感じで、東京ほど桜、桜、という感じではなかったように思う。花見をしようという気持ちよりも、観光シーズン開始のゴングが鳴り、そこから忙しくなる、人出が増える、渋滞する、という位置付けだろうか。

浦河や静内には綺麗な桜の名所があるから、ゴールデンウィークは人がいっぱい見に来るのだろうか。

桜の前に

しかし、その前にここ浦河で聞こえて来る音楽があるようだ。山菜狂騒曲だ。雪が解け始め、蕗の薹が出て来る頃から、皆浮き足立つ。耳元でこの曲が流れているようだ。蕗の薹など目もくれず、おめあては行者ニンニク。

私も4月の頭に、たまたま静内でいつも行くお店で、常連の方が初物の行者ニンニクをたくさん採ってきて、店内のお客さんに振舞ってくれ、ジンギスカン、天ぷら、ぬたをご馳走になった。生まれて初めて食べた。どれもすごく美味しかった。ニラみたいな味だけど、もっと食感がしっかりしている。雪の下でもしっかりと茎を長く伸ばし、葉の開いていないものが美味しいのだそうだ。

サウナでも

三石の温泉でサウナに入っても、聞こえて来る会話に「行者ニンニク」がもれなく入っている。それほど、皆、この音楽を好むのだ。

門外不出

行者ニンニクは毎年同じ場所で採れるそうで、皆、秘密の採取場所を教えないんだとか。先日、食事に行ったお店では地元の方が採ってきたものを購入していると言っていた。ここでは玉子とじを食べた。これも美味しかった。

牧草地でも?

牧草地に人がいるとびっくりする。高低があるので、仕事をしていて、窓の外に、突然起き上がったこの人の姿が急に見えて、超驚いた。瓢箪から駒ではないが、馬から人が出てきちゃったのかと目を瞬いてしまった。それともここで行者ニンニク採ってるとか?? ここにもあの曲が流れている??

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この老婦人(年齢がわからない。実は若いのかも?)、先日来、自転車でやってきては、何かを採っている。カマみたいな道具を手にしていて、最初見たときは牧柵の外側にいて、牧場の人が牧柵の修理でもしているのかと思った。

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次に見かけたときは、明らかに牧柵の中で、厩舎で作業をしている牧場の人がいたからか、人目を気にしている風だった。

めちゃくちゃ気になったので、勇気を出して、声をかけてみたら、ミツバを採っているのだそうだ。(そういえば、昨日、隣の家のまだ若い奥さんが、これからミツバを採って来ると子供に声をかけていた。どこへ採りに行ったのかな。もう夕方だったんだけど。)

そして今日はずずずぃっと中に入ってミツバを採っていたわけだな。ミツバも毎年同じ場所に生えるのかな。この人、探しているような様子は全くなく、ここって確信を持って採取している。この通り、獣道ならぬ、山菜道が付いていた。

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今日は2袋と、大量収穫だったみたいだ。この季節だけという、七夕みたいに特別感があるのだろうか。これ全部食べる? それとも売るのだろうか?? よそ者の私には山菜狂騒曲、うまく聞こえてこないです。


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