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鳧舞にカフェ

北海道に住むようになり、TVの天気予報で映し出される地名が読めないなと良く思う。いまだにアナウンサーが発する音と画面の文字のどれがマッチするのかよくわからず、頭の中でマッチングゲームをしている。

天気予報の画面に映し出されることはないが、自宅から車で10分もかからないところに位置する鳧舞。この漢字、全く読めなかった。「けりまい」と読む。「けり」は漢字が示す通り、鳥の名前だそうで、ウィキペディアを見ると、鳥の写真も見られるので、ご興味のある方はご覧あれ。

その鳧舞に先月、突如カフェが開店した。国道からちょうど見えるので、気になって調べた人が多いのか、周囲の多くの人がこのお店のことを話題にしている。皆、情報早いなぁと関心するばかり。(今Google検索してみたら、地元の新聞に記事が掲載されていた。カフェの開店が浦河周辺でどれだけ「ニュース」なのかがわかる。)

馬を眺めながら、美味しいコーヒーを飲みながら、フワフワのパンケーキが食べられるカフェ「ノスタルジア」。東京ではパンケーキのブームはすでに去ったかな、と感じていたけど、それはあちこちで食べた多くの人の熱が冷めて、次なるものを探しているからだと思う。この辺ではそんなパンケーキを食べることがないし、ましてやコーヒーを外でゆっくり飲む場所がない。貴重な存在だ。

東京で仕事をしていたとき、フリーランスで色々なオフィスへ行って仕事をした。場所によってはスターバックス等のコーヒーショップが周囲になくて、「コーヒー難民」なんてよく話していたものだ。最近ではコンビニのコーヒーが美味しくなって、コーヒー難民といえども、コンビニはたいてい近くにあるから、そこで買って飲むことができるようになった。とはいえ、昼休みとかに仕事を離れて、ホッと一息のコーヒーという意味では味気ない。コンビニの店内では落ち着かないし。コーヒーショップはただコーヒーを飲むのではなく、憩い、しばしの休息の場所でもあるのだから。

GWの前半は浦河では桜が満開で、きっと混むと思ったので、そこは避けて、後半に突入する前の平日、1日だけ休みをとっていたので、混雑を避けて夕方、閉店に比較的近い時間にこのカフェに行ってみることにした。それでも駐車場には車が何台も停まっていて、驚いた。

その日は朝、愛馬に乗って、その後、庭仕事をして疲れていたので、誰かにコーヒーを淹れてもらい、甘いものを食べたかったのだ。

カフェの入口。一番上の写真が店内の様子。馬の絵が壁にかかっている。

右側に牧場の放牧地があって、店内から馬が見えるはずだが、夕方はその方向が西で、西日が強く、ロールカーテンが下ろされていた。ちょっと残念だけど、もしかするともう集牧されて馬はいなかったのかもしれない。海も見えるのではないかと思う。そして冬にはおそらく、海に夕日が沈むのではないだろうか。

ゆっくりとコーヒーが飲めて幸せな時間だった。パンケーキも、パンケーキ自体はさほど甘くなく、メープルシロップや添えてある生クリームと一緒に食べると、ちょうど良い甘さ加減だった。量もシングル(1枚)からトリプル(3枚)まで選べる。

シングルでこのボリューム。浦河産の苺を追加した

キッシュなどの軽食メニューもあるし、何より日曜日に開いている! 何を言っているのかと思うかもしれないが、浦河ではコーヒーを飲めるところがまずない上に、日曜日に開いているお店もごく少なく、休日こそゆっくり友人とランチやお茶をと思っても行くところに困っていたので、きっとまた訪れたいと思った。


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