鮭釣り
なんでここにこんなに車が停まっているのだろうと、気になって、私も車を停めてみた。道路からはこの浜の様子がわからなかったのだが、釣り竿がいっぱい、砂浜に刺さっている。
人はそんなにいない。竿の近くにいた人に話を聞いてみたら、鮭釣りをしているのだそうだ。
この海は、浜の近くに段差があって深くなっていて、そこに鮭が回遊するのだそうだ。鮭は川に戻って卵を産むのだが、海水から急に真水の川に入るのではなく、川に近く、海水と川の水が混じるあたりで、体を慣らし、大丈夫と思ってから(?)、川を上って行くので、川の近くの深い海で鮭が釣れるのだそうだ。
話を聞いた人は、一人で6本の竿を刺していたが、今日は釣れなかったので、もう帰るそうだ。朝の4時くらいから釣れるよう、この人は昨晩遅くに来て、場所を確保して車で仮眠したと言う。大きな川のそばの浜は、場所取りをめぐって争いもあるけど、ここはみんな穏やか、平和なんですって。
今日はあそこの人が2匹釣れただけ、と教えてくれたので、釣れた人にも話を聞いてみた。
夜明けと共に来たら、もうこの場所しかなかったと話してくれたけど、残り物に福があったんですね。気温が高いから、釣れた鮭は家にもう持って帰ったそうだ。
こうしてかかるまで、じっと待つ。この人は先週釣れたサバを餌にしていた。
お盆過ぎくらいから11月ぐらいまで釣れるという。12月もかかるけど、黒くなって美味しくないそうだ。みんなイクラが欲しくてメスを狙っているけど、今日は2匹ともオスだったそう。
時々、カレイもかかるけど、25cm以下の小さいものは釣ってはいけないので、海に戻すのがルール。
午後になると風が出てきて、そうすると釣れないから帰るけど、今日は穏やかだからと、またサバを餌にかけて、釣竿を海に向かって投げていた。鮭がどこを通るかわからないから、6本の竿は遠くに投げたものもあれば近くに投げたものもあると教えてくれた。それでみんな何本も刺しているのね。
休日を楽しんでるって感じが伝わってきた。朝5時とかにくれば、もっと竿が並んできれいだよ、と教えてくれた。11月までまだ日があるから、いつか釣れるとこころを見たいなぁ。