サヨナラ罪悪感。労わる文化をつくりたい、ママ休の中の人
はじめまして、ママの休食マーケティング担当のアイリです。
私のミッションは、どうしたらママの休食(通称:ママ休)というブランドがもっと広まるか、魅力が伝わるのか検証していくことです。
ママ休はママの課題を解決するために生まれましたが、必要としている人に届かなければ意味もありません。
どうしたら広く深く伝わるか試行錯誤していくことが必要で責任も大きい。だから、この仕事を誇りに思っています。
経験者しかわからないという課題
ママさんのニーズやインサイトを掴むことは、当然マーケターとして重要なミッションですが、わたしには妊娠・出産経験がありません。経験しようともすぐできるものではないので、想像や世の中にある定説に頼ることも多くなります。
でも、本当に起こっているリアルを知りたい。
それは、事業を成功させたいから、将来待ち受ける自分にもかかわるテーマだから。でも一番は、ネットに転がる調査や人づてに聞いた情報で「きっとこういうことで悩んでいるだろう」なんて、イメージで語り、それで「私はあなたたちに寄り添っています」なんて言うのがおこがましいと思ったんです。
だから、自分の耳でじっくりと聴くことにしました。
「~すべき」から生まれるママの罪悪感
妊娠中はつわり期が一番しんどかったという、Hさん。
Hさんはお腹が空くと気持ち悪くなる「食べづわり」タイプでした。お腹が空く前に食べるという対策を取っていましたが、私たちが当たり前にしている「食べる」という行為一つとっても、多くのことに配慮する必要があります。
たとえば、胃のまわりがなんとも気持ち悪く、食べ物を買いに行く気力すらないので、前提として自宅にあるものしか選択できません。
体調が悪い中食べられそうなものか?妊娠中に食べてはいけないNG食材ではないか?栄養の偏り、カロリーは問題ないか?栄養が偏った分はどうリカバリーするのか?食べた分はまたストックしておかなきゃ…など、考えを巡らせます。
いつ終わるのかもわからないつわり期。日ごとに気力もすり減っていく状態でこのような選択に迫られ、もし満足できない選択をしてしまったら、「ダメなことをしてしまった」という罪悪感になって自分に返ってくるのです。
さらに、自分の食事だけではなく、第一子、第二子を既に出産していれば、子供や旦那の分のご飯はどうしよう?その他の家事は?初めての妊娠なら、わからないことは山ほど、不安がこみ上げます。
妊娠中だからと周囲は労わってくれるけど、「やらなきゃダメ」という意識を持ってしまっている以上、自分の中にある申し訳なさ、やるせなさの気持ちからはずっと逃れられないのです。
無事出産できるか不安を抱えながらも出産を迎え、元気な赤ちゃんの顔を見てほっとしたのも一瞬、出産直後はひどい貧血と体力低下で思うように身体が動かず、さらに授乳や赤ちゃんのお世話で満足に眠れない状態が続きます。母乳をつくるのに、とにかくお腹が減るし十分な栄養もとらないといけないけれど、その食事の時間すら惜しくて少しでも眠りたい。
Hさんは責任感が強く、「やるべきことをやれていないこと」に対して罪悪感を感じていたそうです。
同時に「旦那が在宅ワークだったため家事全般任せられたというのが本当に助かった。そのサポートがなかったらしんどかったと思う。」と旦那さんへの感謝の気持ちを話されていて、いかに周囲のサポートが重要で支えになるのか、改めて感じました。
ママ休を贈ることで労わるムードが作れたら
「ママならこうあるべき」みたいな、まっとうな顔をした風な考え方によって罪悪感を感じ、押しつぶれてしまうのは悲しいことです。
そうならないためにも、「休んでいいんだよ。」と周囲の人がサポートしてあげることが大切。これを伝える方法として「ママ休を贈る」文化をつくり、広めていけたら、きっと素敵な世界になるはずです。
このnoteが少しでも妊娠・出産というテーマについて考えを巡らすきっかけになったら、嬉しいです。