あお

26歳。IT企業で3年間勤務。 現在ブータンで学校の先生をしています。 ブータンでの暮…

あお

26歳。IT企業で3年間勤務。 現在ブータンで学校の先生をしています。 ブータンでの暮らし、日々の心境をつづっています。

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小さな絶望が消えたとき

先日、YouTubeを開くと、オススメにこんな題名がみえた。 「死にたいって思った時に聴く曲」 最近、youtubeでヒーリングミュージックを開いたからかな。死にたいって思った人に、どんな曲を聴かせるのだろうと興味が湧いた。 動画をひらき音楽を聴きながら、何となくコメント欄をみてみた。驚いた。そこにはいろんな人の"ナカミ"があった。 つらい自分の体験談を赤裸々に語るひと。死ぬのを踏みとどまったひと。そんなひとたちを励ますひと。自分のもつ死に対する価値観を語るひと。

    • ずっとガキでいいのに

      先月、見たこともないデカイにんにくが市場にならんでした。ひとかけら分で、通常サイズのホールにんにく4分の1くらいはあるのではないかという大きさ。この時期しか出回らなくおいしいらしいと聞き、それでにんにくのホイル焼きを食べたい!と心躍らせて購入した。 だが、にんにくを食べるタイミングというのは実に難しい。次の日仕事があるときは抵抗があるし、絶妙な距離感の友達と遊ぶ前の日もさすがに厳しい。9月は連休がおおいから、そのどこかの中日で食べよう!と心躍らせていたがぱらぱらと予定が入って

      • 物質的豊かさと精神的豊かさ

        最近知人のすすめでカイジに手を出した。みなさんが真っ先に藤原竜也を思い浮かべるであろうあの作品である。だが今回は映像ではなく原作の漫画。これだけヒットしたのもうなずける展開で、何度もどんでん返しがあり常に手のひらに汗を握る。第1章を読み終わった時点でいったん気力がそがれ、体力を回復しないと次に行けないような重く苦しい作品だった。 ここまでの世界が本当に現実にあるのかはわからないが、形を変えて「負けた」ものが「勝った」ものに搾取され、一度「負け」てしまった者が這い上がるのには

        • セプテンバー

          9月は最も感傷的な月だと思う。 夏の暑さが和らぎ、同時にキラキラした思い出や熱く燃えた気持ちも落ち着いてくる。この時期に必ず聞く曲はRADWIMPSの「セプテンバーさん」 過ごしやすい夜に月を見上げながら、この夏を振り返る。 苦しいことも、思い出すだけで恥ずかしくなる思い出も、全部丸めて抱きしめて。夏の魔物におびやかされた心に優しくもたれかかってくる。 楽しいことだけをして生きていきたいけれど、そのためにはやりたくないこともやらなければならない。そこに苦痛を感じることはそれ

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        小さな絶望が消えたとき

          魔物がいない夏

          気づけば、半袖だけで過ごすには心もとない季節になっている。 6月の半ばに少し長めの一人旅をして、そのあとから予定が重なりバタバタと過ぎていった夏だった。noteをかくのも約2か月ぶり。こころの余裕がなかったんだなとわかる。 批判的思考・ネガティブな感情は創作の大きな原動力となる。充分な余暇がないと感性を磨く時間も小さな問題に熟考する時間もとれない。ただなんとなく満足しているような、させているような流れに乗って時間がすぎていく。そうやって自分を外的ものに動かさせることでわたしは

          魔物がいない夏

          うみのそと、初心

          これを書いているリアルタイムで、カンボジアに旅行しにきている。 本来の目的はタイで親と会うことだったが、学校がテスト期間と夏休みでまとまった、休暇をとれるため一人旅も組み込もうとなった。そこで以前からやってみたかった陸路国境越えを果たすべくタイからバスで行けるカンボジアを選択した。 実はこれが初めての海外1人旅。海外旅行にはアジア地域5か国ほど行ったことがあったが、ツアーで行くか友達の金魚のフン。どきどきだった。 ところが今海外に住んでいる自分からすると日常の延長戦で、違和

          うみのそと、初心

          ともだち日記

          あさ、雨音で起きる日がふえた。晴天でも太陽が差し込みづらい部屋で、1日の始まりを感じられない季節になったことを悟る。ただでさえ睡眠時間が長いからだは起きることを知らない。学校がテスト期間にはいったことで私は出勤する必要がなくなった。その喜びをかみしめ、ベットとずぶずぶな関係を築いている。長期休暇がない職にはもう戻れないかも、なんて考えながら携帯と夢の中をさまよう。そういえば9-17時形態の仕事にすら戻れそうになかった。 * ゆっくり過ごすことと疲れをとることはイコールにな

          ともだち日記

          欲の居場所

          時間薬とはよく言ったもので、気づけばあれほど苦しかった毎日の生活が何ともない日に変わっている。もう思い出すこともほとんどない過去と、等速直線運動に乗ってしまった今日を繰り返す日々。選ばれなかった過去から逃れるために必死に自分を磨いていたはずが、だんだんと、前の自分に戻っていく感覚。戻りたくない、そこじゃない、頭ではそう思っていてもあらがえない。蟻地獄にでも落ちてしまったかのようにもがくほどはまってしまうその先にあるのは居心地のいいぬるま湯。本当は堕ちてしまいたい。何も考えず、

          欲の居場所

          私は青春をあきらめたくない

          明日、学校の文化祭のようなものが開催される。 学校の運営資金を貯めることが目的のようだが、それを生徒にさせるのが面白い。生徒と担任の先生たちはその用意に追われせわしなく動いている。今日の昼ごはん後から準備すると朝礼で言われたのに、午前中の授業には誰一人来なかった。狭く息苦しい職員室を離れ、みんなの準備する様子をぼーっと観察する。青春の海にひとり泡の中に閉じ込められているよう。生徒にはなれない除け者感と、先生になりきれない疎外感。でもみんなの輪に入りたくて頑張って近づいていく。

          私は青春をあきらめたくない

          ブータン活動日記#11 ~マイノリティになりたかった~

          気づけばこちらにきて半年たっていました。 今月は飛び立った日付けになったことに気づくのが2日遅かった。今まで時がたつのを指折り数えていたのに、当日に〇か月経った!と考えなかったことが本当に驚きです。半年たった今の状況について語っていきます。 先生たちとの関係 私の配属先は学校なのですが、先生たち、とくにCP(カウンターパート:協力隊の配属先で働く現地の方で、メインでサポートしてくれる人。主に同じ職種や近い仕事をしている人が選ばれる)との関係に少し悩んでいる。2人しかいない

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          自分を満たす10のリスト

          みなさんは自分を満たす10のリストを持っていますか? * 海外にきて寂しさに押しつぶされてもがいているとき、ある本に出会った。ちょうど自分を甘やかすと決めて、行動しているときだった。その本の中に「自分の心を愛で満たす10のメニュー」の実践というワークがあった。10個自分が「フィールグット」と感じるメニューをリストアップし、リストができたらそれを3週間毎日1つずつ実行するという簡単なもの。自分を満たすいいチャンスだと思い取り組んでみた。以下が私の10のメニューである。 1

          自分を満たす10のリスト

          彼の隣で本を読む、そんな恋をしたい

          2年前の春、数年彼氏がいなかった。 コロナが余韻となりはじめる中、まだ独りの寂しさとの付き合い方を知らなかった私は、自分と闘っていた。ひとり時間を充実させようと、よく本を読んでいた。 図書館がすきだった。本に囲まれたあの空間も、たくさん人がいるのに保たれている静けさも、幅広い年齢の人が同じ場所にいることも、すきだった。読みたい本がなくとも歩き回って興味が出たものを数冊借りて、家に置いておく。読まないで返すこともたびたびあったけど、それもすきだった。 この時期はよく一人旅に

          彼の隣で本を読む、そんな恋をしたい

          袋ラーメンと私

          食べられるお守り 海外に来て数か月。自分の家も仕事もすでに体に馴染み始め、海外に住んでいることを忘れそうになる。言語が十分でなくとも意外と生きていけるし、家に一人でいるときなんて日本と何も変わらない。だが時折、体に住み着いた寂しさがひょこっと顔をだす。手に入らないことで忘れ去られていたはずの食べなれた料理の記憶が沸々とわいてくる。お刺身…山国だから手に入らない。納豆…かろうじて手に入るがかなりの高級品。東京の店でランチできちゃう。玉子豆腐…地元の、あのメーカーのがいい。結局

          袋ラーメンと私

          ブータン活動日記#10 ~3泊4日Dagala trekking後編~

          先日初めて行ったトレッキングレポ後編です。 前編がまだの方はぜひ先にこちらを読んでください。 3日目 標高の高さと雑魚寝だったこともあり、眠りが浅い。寝袋から出たくない気持ちとぎりぎりまで葛藤し、いやいや起きて外に出るとそこには気持ちのいい朝が。 昨日のガイドの様子を見て不安を抱えながらも、第3キャンプに向けて出発。予定時間は6時間。 このDagala trekkingコースは、Thousand lake trekkingと言われるくらい湖が多いことが見どころ。今日も

          ブータン活動日記#10 ~3泊4日Dagala trekking後編~

          ブータン活動日記#9 ~3泊4日Dagala trekking~

          先日、初めてトレッキングに参加しました。 実は日本を含めて初のトレッキング。それが3泊4日のテント泊という過酷な戦い。それを備忘録として綴っていきます。 トレッキングチームは、日本人7人・ガイド2人・ポーター(馬を先導する人)2人・シェフ(とその友達)2人の計13人 基本は日本人7人とガイド2人が一緒に行動し、シェフとポーターが朝後片付けを済ましてから出発、テント設営のために早く着くルートを選択し先に準備をして待っているというような流れでした。 1日目 トレッキングにつ

          ブータン活動日記#9 ~3泊4日Dagala trekking~

          他人の体験は面白いけれど、アドバイスは聞かなくていい

          最近Instagramとnoteをよく見ている。 その中で思ったこと。 他人の体験は面白いけれど、アドバイスは聞かなくていい 私は人の体験談を聞くのが好きだし、幼少期の成長過程を知ることにすごく興味がある。どんな出来事をどう捉えて今の人となりになったのか、その端を垣間見れる話は実に面白い。そのためnoteでも自己理解のために自己分析をしている人の記事や、自分のナカミを吐露している人の記事を好んでよむ。インスタにも同じような傾向が表れて、Xを引用した文字メインの投稿や、本や

          他人の体験は面白いけれど、アドバイスは聞かなくていい