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Vtuberの配信に影響されて、人生で初めてホラーゲーム「殘業」をプレイした殘想
ホラー系が大嫌い!
ホラー映画はもちろん見ない!
ホラーゲームをプレイする気なんて全くない!
それでも、ある配信をきっかけに、自分でも試してみるかと思い手を出したら、予想以上に大苦戦……
作者の想定プレイ時間は3~4時間、レビューのクリア時間は2時間のゲームに10.7時間かけてクリアした感想です。
深夜の校舎で行う残業ホラーゲーム。ビデオの再生を待つか超常現象を解決しに行くか、選択はあなた次第。
ゲーム説明より引用
記憶にある限り、人生で初めてプレイしたホラーゲーム。
このゲームは深夜の校舎を舞台に、3分間のビデオの再生が終わるまで待つという残業をします。
残業の最中には、ビデオの再生を邪魔する「現象」が発生し、その対処を強いられます。
さらに校舎を徘徊しながらこちらを追いかけてくる「彼ら」に捕まるとゲームオーバーになります。
彼らから逃げながら、現象を解決し、ビデオの再生が終わるまでひたすら耐えるホラーゲームです。
※感想はゲームのネタバレを含みます。
きっかけになったのは宝掟なつるさんの配信です。
配信の罰ゲームで、ホラーゲーム耐久をすることになった宝掟なつるさん。
アクションも苦手、ホラーも苦手、配信でのホラーゲームも初挑戦。
普段のゲーム配信はノベルゲームをフルボイス風に実況することに定評があるVtuberが挑む、ホラーゲーム実況です。
自分でホラーを見るのは怖いですが、実況となると話は別!
Vtuberの悲鳴で助かる命がたくさんあるはず!
普段はゆったりと落ち着いた雰囲気のボイスですが、ノベルゲームのセリフは感情豊かに表現されていて、ゲームの世界へ没入させてくれる力があります。
そんな彼が、いったいどんな悲鳴を上げるのか!どんな感情が見えるのか!気にならないわけがないですよね。
当然、愉悦するつもりで見に行きました!
えぇえぇ、最初はもうニヤニヤで見ていましたよ。
最初は操作もおぼつかなく、現象の対処に焦って、彼らに追いかけられて悲鳴を上げる姿は、普段の宝掟なつるさんとは全然違ったものでした。
愉悦が進むというものです。
ところが、ゲームを進めていくにつれて、何度も何度も失敗するポイントに遭遇します。
ホラーゲームあるあるだと思いますが、「沼る」というものですね。
その様子に、なんとなくゲームそのものに興味が移って行って、自分でもやってみるか?とぼんやり思うようになっていました。
初回の配信が終わった後、ゲームの途中までは配信で見たから、とりあえずそこまではやってみるかぁ~くらいのノリでプレイしてみることにしました。
レビューでもサクッとできると書いてあり、配信でホラー要素もわかっていたので、クリアできると思いました。
ところが!
このゲームは想像以上に
ㇰッッッッッソ!!!難しい!!!
ゲームスキルが無いのは自覚しているけど、それでも10時間かかるか!?
大苦戦させられた敵が3種類います。
素足:捕まるとゲームオーバー
靴:悲鳴を上げて素足を召喚する
下駄:捕まると高速で素足のところへ連れ去る
この中で、下駄がもうホンッッッッットにイライラさせられます!
他は基本的に廊下を歩いていて、見つからなければやり過ごせます。
ところが、下駄だけは突然近くに現れて、こちらをホーミングしてくる上に、教室に隠れていても問答無用で扉を開けて追ってきます。
下駄が現れたらとにかく逃げる一択なのですが、逃げている最中に素足に見つかることもあります。
一応、下駄に捕まったらマウスを連打して逃げることができますが、大抵逃げきる前に素足の元に連れ去られます。
一番やっかいなのが、連れ去る途中に靴と出会い、悲鳴で素足を呼び寄せてゲームオーバーにしてきます!
なんやねんそのコンボ!
怪異なのにチームワークが良くて、しっかり連携しています。
有能かよ!
怪異ってもっと、ざっくりしてるものじゃないの!?
的確に狙ってくるやん!
その上、現象が起きてビデオの再生が止まったり、巻き戻ったりもします。
絶対に対処しないとクリアできない現象が数個存在していて、それを対処しつつ、理不尽な彼らから逃げ続けていると、恐怖の感情からドンドン離れていき疲労感が強くなっていきます……
何時間下駄と格闘したかわかりません……
さすがに心が折れかけたのですが、宝掟さんはもっと時間かけてやってたな、と思ったらここでは終われない気がして、どんな手を使ってでもクリアまではやってやろうと攻略記事を探しました。
そこで見つけたのがこのブログです。
スマートトーマスさんありがとうございます!
この記事が無かったら、攻略できなかったでしょう。
ただ、詳細な攻略記事を見てもクリアだけで精一杯で、サブイベント的な要素は回収できていません。
それでも、ホラー系コンテンツに一切触れないように生きてきたので、自分の中では大きく一歩を踏み出した瞬間でした。
折れかけた心を支えてくれたのは、宝掟さんとスマートトーマスさんでした。
10時間かかってもクリアできた大きな要因の一つです。
別の要因に、ゲームの方向性がわかってきた時に感じた魅力です。
イライラするゲームではありますが、ゲームオーバーになっても、すぐにリトライさせる魅力はあったりするんですよ。
自分のスキルが上がっていくのが自覚できる、自分なりの対処の仕方が見えてくる、効率の良い方法を考えてしまう、あたりがのめり込ませるポイントだと思いました。
全く手も足も出ないわけじゃないのがいやらしいところで、あとちょっと!?というところで捕まったりします。
もう少しでいけたのに!という悔しさから、ついついリトライしてしまいます。
クリア後に改めて考えると、リアルな残業っぽく感じてきました。
残業で決められた業務がある。
業務中にイレギュラーが発生する。
それに対応しようとしたら、他からも理不尽な作業を増やされる。
みたいなものです。
接客業の深夜勤務のようです。
あー、陳列と在庫確認とー…
これ発注できてないやん!?
あっ!らっしゃーせぇー!
あー!お客様ー!!お止めください!!!
これもある意味で恐怖です。
そらぁイライラもしますよ。
でも、こういう仕事が上手く回せた時の、妙な達成感ってありますよね。
新しい現象を解決した、下駄から逃げ切るのに成功した、などが増えてくると次はいけるんじゃないか?と思い始めます。
そして、最後は淡々と作業をこなせるようになってきます。
あーそのパターンね、ハイハイ、じゃぁこっちから解決して……なんて考える余裕も出てきます。
それでも、やはり簡単にはクリアできないのがホラーゲーム。
クリアする時はさすがに緊張しました。
なにせ10時間かかりましたから。
エンディングが流れたときは、達成感と謎の解放感がありました。
本当に業務が終わった時のような、「終わったー!」感。
10時間かけてクリアしてよかったーって思えました。
逆に10時間かかったからこその感動なのかもしれません。
どちらにせよ、折れかけた心を支えてもらい、自分にとっての困難を乗り越えたことには変わりはありません。
「殘業」は少しだけ自分を成長させてくれたゲームでした。
成長を支えてくれた、宝掟さんとスマートトーマスさんもありがとうございました!
ボク、ちょっと大人になりました!