【旅行記】VIVANT聖地巡礼inモンゴル 4日目 前編
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バヤンザクから紆余曲折あってナライハのツーリストゲルに到着したのが朝5時。
ウランバートルからの道は舗装道路(多少ガタガタはする)で比較的スムーズでしたが、突如ガタガタ車が揺れだし目を覚ますとすぐに「着きました!」とシホさん。
本当は泊まるはずだったゲルが朝日に輝いていました。
ゴビと違ってうっすら寒いです。ゲストゲルにも煙突ついてるということは、暖炉があるってことでしょう。
私が前日泊まったゴビの遊牧民宅のゲルには暖炉はありませんでしたが、寒すぎずめちゃめちゃ快適でした。
5年前の同時期にテレルジのとあるツーリストゲルに泊まった時は、夜はかなり寒かったです。一晩中暖炉に薪を焚べてもらっていたくらいです。
そして大量の虫…特に蜘蛛は何種類もいて(ベッドの上にも)、まぁまぁしんどかったです。
とりあえず車から荷物を全部下ろして、まずトイレと洗顔を済ませました。
他に利用者がいましたが、日本の方でした。貼られている注意書きも日本語でした。
その後向かったのは、食堂があるゲルです。
誰もいない広い食堂の、テーブルの片隅にポツンと置かれている…ホールケーキの箱。
紛れもない、私のためのバースデイケーキ。
そっか、昨日誕生日だったんだ。もうそんなの吹っ飛んでたよ。ホントに。
シホさんと荷物を運んでくれた旦那さんと、ツーリストゲルのスタッフらしき女性が、私の年齢の数字🤫のキャンドルを刺し火を灯してくれました。
歳が歳なので吹いちゃいました。忖度ないぞ。
バースデイソングを歌うでもなくすぐに吹き消し、シホさんが薄めにケーキをカットして皿に載せてくれ「はい、食べてください❗️」
お茶も出してくれたのですが
「それでは私たちは次の団体さんの案内をするように言われたので、ここでお別れです!」
はい?
「じゃあこの後も気をつけて!」
はい?
呆気なく彼らは去って行き、残ったツーリストゲルの女性スタッフが粛々とケーキをカットして容赦なくぎゅうぎゅうにタッパーに詰めています。
「ゆっくり食べてくださいね。食べ終わったら出発します。水色のプリウスまで来てください」
「は?ぷ、プリ…(正直車種ようわからん)」
「アレですアレ、左から3台目」
「あ、あぁ、はい…」
そのスタッフさんも外へ出て行き、広い食堂ゲルにひとりぼっちで誕生日ケーキ(の破片)を食べるワタシ。
朝早すぎるのか、朝食の準備をしている様子も、他の利用者が来る気配も一切なく、ひとり、ケーキ(の破片)を食べるワタシ。
ケーキのカステラ部分がパンみたいで、意外に美味しかったのが救いです。
意外と()美味しいじゃん。
そう思ったところで共有する人誰もおらず。
右見て👀
左見て👀
誰もいない。誰も来ない。
私とバースデイケーキ(ほぼ破片)のみ。
こんな誕生日一生忘れられないな。ありがとうモンゴル。
ケーキはほんの少しだったのですぐに食べ終え、ちょいとゲル内を見てみると、日本語で色々案内が書いてあります。あとはお土産物が売られていたり、馬具があったり。
後で聞いたのですが、この『ツォクトモンゴル乗馬ツアー』さんは、日本人だけを受け入れている旅行会社なんだそうです。だから案内書きが全部日本語なんですね。
へぇ。
で、誰もおらんよ。
はい。
この日も盛りだくさんの工程です。
ナライハの炭鉱跡地(ep7:テントと別🍞対決場所)
ナライハのモスク(ep1:乃木さんたちが隠れたモスク)
ベルヒの草原(テントのアジトがある草原)
ベルヒの遊牧民宅に泊まる
と、聖地盛りだくさんです。しかも!重要ポイント多め!
実はモンゴルで聖地巡りするなんてこれぽっちも思ってもいなかった1年前、VIVANT本放送時。
役所広司さん演じるノゴーン・ベキと二宮和也さん演じるノコルが立っていた、青々とした美しすぎる草原を見て
「うわぁー。ザ・モンゴルじゃーん! これはいいなぁ…」
と思っていたのです。
言ってみれば、モンゴルVIVANT聖地巡礼で一番訪れたかったのは、ベルヒの草原と言っても過言ではないのです。
ホンゴル砂丘やバヤンザクもとても印象深いですが、私はベキと草原がバキっと焼きついていたんです。
だってモンゴルって草原ですもの
(個人の所感です)
だからとっても楽しみでした。
ちなみに前日、シホさんはこんな事言ってました。
「明日行く予定のヘンティー(ベルヒ)ですが、正直モンゴルは同じような草原の景色がどこにでもあります。本当にヘンティーまで行きますか?」
お、おぅ?
それってつまり
「鳥取砂丘じゃだめですか?」
ってことデスカ?
ガイドする側からしたら
“どこも同じなのに…なぜわざわざ…"
なんて心中があるのかもしれない。
疲れもあった私は一瞬悩みましたが(悩んだんかい)
ベキのアクスタと写真撮って「ここがあの “憂助が…生きていたんだ…” ってベキが泣いたベルヒの丘だよ!」ってSNSに嘘の写真をアップするってことです。
私はそんな嘘を一生抱えて生きていくなんて、出来ない。
シホさんには
「まぁでもせっかくここまで来たのでベルヒ行きます」
と答えると「はい!(満面の笑み)」
すんなり了承。
ただ案内してくれるのはシホさんではありません。
荷物はすでに運んでもらっていたので、身体一つで外に出、左から3番目のプリウスに近づくと、手招きされました。
新しいガイドさんは40代くらいの落ち着いた女性、Zulaさん。旅行会社のスタッフシャツ着ていたので、プロパーさんなんだろう。シホさんは委託ガイドさんなのかもしれない(勝手な想像)。
ドライバーさんは30代くらいに見える、ヤンキー臭のある(あくまでも見た目です。すみません)男性。ドライバーさんはモンゴル語のみ。
シホさんは25歳で、とにかくおしゃべり大好きって感じの方だったので、Zulaさんは正反対な感じでした。
とっとと出発。
これからベルヒの草原に向かうとの事なので一応
「炭鉱跡地も行きますよね!?」
と訊くと
「あぁ、はい」
との返事。おい大丈夫か…。
よし、常に確認していこう、うん。
そこでZulaさんから衝撃のお言葉。
「今夜はウランバートルのホテルに行きます」
ん?
今夜はベルヒの遊牧民宅に泊まるんでは…。
「変更になってます。会社から連絡行ってませんか?」
「いやー…来てない…っすね…」
まぁ正直「ウランバートル」の「ホテル」だとだいぶ気が休まるのだが、にしてもなんでウランバートルなんだ…。
そんな心配をよそに
「朝ごはんどうしますか?」
とZulaさん。私としては安定のセリフ
「そんなにお腹空いていないんですが…」
するとZulaさん
「じゃあもう少し後にしましょうか。お腹減っていないのに食べても美味しくないですからね」
おぉ…✨
神のようなありがたいお言葉…
昨日までとは大違い()
お食事前の軽いお食事とは大違い()
車が進んで行くと、何やらすごい光景が目に入って来ます。
Zulaさん曰く「わぁ、すごい霧ですねぇ」
ほぇー、あれ、霧なんだ…。
霧ってあんな雲みたいになるんだ???
車はほぼ霧の中に突っ込んで行き、視界は真っ白に。
本当に真っ白に。
進めるの?
でもそこはモンゴル人ドライバー、慣れてるだろうと身を委ねる。案の定、淀みなく進んで行く。
ツーリストゲルから程なくして炭鉱跡地に入りました。ただ濃霧なので視界は悪いです。
車を降りて歩き出します。
「この炭鉱は多くの映画の撮影でも使われています。あそこに見える建物は元駅舎です」
等、説明しながら歩きますが、どこがVIVANTの撮影地か、明確にわかっていないようでした。
そこで私がネットで調べ(SIMカードあって良かった…)、撮影で使われた、目の落書きがされている建物の画像を見せました。
ドライバーさんがモンゴル語で何か言いながら、ずんずんとどこかへ行ってしまい、私とZulaさんは目的の建物を探して歩き始めました。
えぇ…ここまで来てどの建物かわからないとか、ないよね…。
そんな不安が募って来ると、離れた場所からドライバーさんが何か叫んである方向を指差しました。
駆け寄って見えたものは…
まさに!これが!別🍞と🏕️が対決した!あの!建物!!😭😭😭
ここだよぉぉぉぉ!!
正直辿り着けないかもと思っていたので、本当に感動して、ガチ泣きしてしまいました。
するとZulaさん
「えぇぇ…そんなにVIVANTが好きですか…」
と
ドン引き。
ドライバーさんも同様。
恥ずかしい。
(しかしこれが後にとんでもない功を奏す。誠にとんでもなく)
ここは構造物があるせいか、聖地感が強く感じられて、本当に感動しました!!
ホンゴル砂丘やバヤンザクとはまた違った感動がありました。
車はこの建物の裏にすぐ停めていました。グルっと遠回り一周していただけでした!
この時点で朝7:30です。
この日はこの旅で最も長い1日となりました。
そして昨日に続き過酷な1日となります(旅の前半は、過酷じゃない日は無いです)。
中編へ続く!!