インド・カナウジ村の職人が作り続けた香り「Atter」を知るスーパームーンの日のこと
千葉市でアロマスクール「マロウズハウス香りの教室」代表のアラカン(笑)の太田です。現在は緩和病棟でのアロマセラピストとしての活動やじゃらん旅アロマでのブレンドデザイナーのお仕事、そしてアロマテラピーインストラクターとしても日々レッスンを担当。
現在は70代の香水売りを目指して修行中(笑)です
さて、2024年10月17日のスーパームーンの日。
実は他に予定していたアロマ講座の日程変更して、ずっと温めてきたインド・カナウジ村から伝統製法を守り続けているアッター精油を紹介くださっているKIRANAHの本島瑠美子さんをマロウズに来ていただき、特別にそのアッターについてのお話をしていただく特別な会を行いました。
特に今回は珍しいミッティーアッターのお話もしていただき、
そのミッティーアッターをブレンドデザインした
「鐘の音の浄化のスプレー」の体験会を開きました。
KIRANAHの本島さんとの出会いは不思議の連続のばかり
こうしてこの夢のような時間が現実になったのも何か強い縁を感じます。
本島さんとの不思議な出会いからを含め、このアッターの会にいらっしゃった皆様との時間をもっとたくさんの方に共有したいと思いこちらに紹介させていただくことになりました。
最初の、その出会いについて参加の皆様に共有したおーたのLETTERからその時間は始まります。
今日は特別な会に参加いただきありがとうございました。
不思議なご縁があって、カナウジ村のアッターを日本に広めていらっしゃるKIRANAH代表の本島先生をMallowsにおよびできることに感謝です 。そして、この偶然に起きた奇跡の時間に参加くださった
皆様とのご縁にも感謝しています 。
さて、こちらのご案内にて浄化のブレンドの誕生したお話しとブレンドレシピ、そしてブレンドスプレーの作り方をご案内させていただきます 。
会では先生のお話しを中心に進めていきたいのでスプレー作りは実習のところだけをご紹介しますが、私がお話ししたいことはこちらでお伝えしますので時間のある時にゆっくりご覧いただけたら幸いです 。
Kumiko Oota
2024.10.17
LETTERから
浄化の鐘の音のスプレーの誕生についてのお話し
Mallowsの新しい講座を開くにあたって、今は絶版になってしまった本にアッターのことについて書かれている記述がありました。香水の始まりはサンダルウッド精油にバラを入れて蒸留したもの。「それはどんなもの?」と頭の片隅にいつもあってアロマテラピーインストラクターを取得したばかりの時、ドイツのメーカーがローズアターというブレンド精油を発売していることを知り、これは絶対手に入れないといけない。そう思い、友人を通じてゲットしたのですがクンクンしてみるとそれはローズにサンダルウッド、そしていくつかの精油が混ぜられている伝説のアッターをオマージュしたものだと知りました。
古い製法ではもう手に入らないと思うよ
そんなふうに言われるとそうなんだと思うまま、アター精油を探すことはありませんでした。深掘りもせずこんなのがあるよっていうくらいに教室でお話をするくらい。ところが今年のはじめに「60才からはじめてアロマテラピー」講座を開くにあたり、せっかくならアターについて、もう一度調べてみる気持ちになりました。そして久しぶりにGoogle先生に聞いて(笑)みたところ、ナショナルジオグラフィックのカナウジ村の紹介ページに行き当たります。
まだあるんだ!
時が止まったような蒸留を続けている村の話し
そして、若い職人さんが技術を受け継ぐままに竈の前にしゃがむシーン!
それから深掘りワードを検索の先に載せて、いつの間にか、KIRANAH代表の本島さんとのご縁に繋がりました。そして今日の時間を形にする前に本島先生とはオンラインでいろいろな偶然が重なるお話になりました。
まさに、このご縁の深さに驚きを隠せないことばかり。
この深掘りの旅で思い出したのが、小学生の時になぜかインドに憧れ、セイロン島(スリランカ)をチューリップみたいだと愛でて、中学生になった時、写経をしながら西方にはインダス文明の地があり、いつか三蔵法師のように訪れたいと憧れ、そして高校の折にヘルマンヘッセのシッタルダを読んで、仏教を学びたいと大学受験したのですが、見事に失敗(笑)
もしかしたらいろいろな場面でインドとのつながりを求めていたのかもしれません。
今回本島先生からご紹介していただいたミッティーアッターの匂いは、他のアッターと違いインドの大地の匂いを現実にしてできた土の匂い。こんな不思議な香りがあって、それをずっと作り続けている文化が残ってるんだってびっくりもしました。
この香りで何か作りたいし、この香りをみなさんに知ってもらいたい!そんな気持ちで会を開催することになりました。
ブレンドは太田さんがやった方がいいわよ
このような言葉がけを本島さんよりいただき、私もこの興味深い香りをどうやって調合するのか、っていう冒険みたいなお話し。
これはやらないといけない香りからのご招待だ、と思いました。
ブレンドするまでに何度もチャレンジが続きます。
ミッティーアッターの匂いが壊れないような、でも花の香りもブレンドに入れたいし。
今回鐘の音を聴きながら
何度も繰り返すブレンド。
手持ちの精油たちと重ねても腑に落ちない。
そんな時にカナウジのチュベローズとフランキンセンスが入荷しました。
手持ちの銅の鈴のキーンという音に合わせて、これだって。
そこからイリス。
大地の香りにはベースノートの香りが響き合います。
レシピが出来上がるまで2週間ほどかかり、銅の鈴を鳴らしながら空間に広がる匂いを静かな時に感じながら、最後のピタリ!を見つけます。
そして2週間の熟成を経て浄化のスプレーのブレンドレシピとさせていただきました。
パリのブランドBULYでも存在する土の匂い。今のフレグランスには「ジオスミン」という雨や大地の湿った匂いが使われているそうです。
この特別な成分を含んでいるミッティーアッターは、インドの土の匂いが広がっていくところが不思議でしかないです。
この匂いを化学合成せずに古い手法で作られ続けている。すごいなぁって思います。米津玄師の歌の「ペトリコール」は雨の匂い。このペトリコールを引き出す前に大地に蒸し出す匂いが「ジオスミン」。
「Demeter」のペトリコールと源氏物語を結びつけた香り遊びを昨年実施していたのも思い出しつつ、すでにインドではこの雨の匂いを産み出していて、その上今ここにある、とそのご縁も強く感じ入ります。
基本はベースノート。このままでお使いいただくよりも皆さんの大好きな1滴をぜひ加えてその変化を楽しんでくださいね。
カナウジの鐘の浄化の音のスプレー
ミッティアッター 8滴
カナウジ村 フランキンセンス 1滴
イリス 5滴
カナウジ村 チュぺローズ 3滴
シダーウッド 3滴
鐘の音を鳴らしながら熟成2週間
2024.9.12 作成
LETTERと材料をオンラインの皆様にお届けし
そして当日に対面の皆さんとミッティーアッターとブレンド精油を共有しました。
この会はおーたにはチャレンジがだらけ。
なんでもチャレンジはステップアップのチャンス、とは思いつつ、実はオンラインと対面の参加人数が同数で、それもMallows史上初の状況。
通信状態やら皆さんへの不手際がないかどうかなど、、
本当にドキドキな日々を送りました。
パソコン3台。
そしてオンラインの方、対面の方が同時に本島さんの資料を共有できるように。。。
で、祈りは通じました!
なぁんと、当日はほぼ、問題なく進行できたのです!!
雨も降らず、風も吹かず、インドのアロマの神様とマロウズの神様(この話はいつかまたですが)のお守りの力でありがたい結果となりました。
気を揉んでくださった皆様〜
本当にありがとうございました。
あ、しばらくはこのような大規模なことはやりたくない😭です〜
本当にホッとしてよかった〜🩷
ちなみにアッターとは?
インダス文明から引き継がれた最古の蒸留器をもとに、現在でもこの伝承されている形で作られたもので、デグ&バブカ法とも言われています。
アッターを通す筒の部分は竹を今でも使っていて、デグは青銅製。そして熱を作るのは牛糞、デグと筒を繋ぐ部分はクレイの粘土。
現代は香りを取り出す蒸留器を使えば、1時間とか2時間で精油や蒸留水を抽出できるのだけど、香りをとどめておく手段をサンダルウッドが担う。それは古代から面々と突く手法で、このサンダルウッド精油を使う手法は、本島先生曰く、まるで香りをハグするような感じ。今ではマイソール産でハグできるのさえもすごいことなのですが、その製法をずっと大事にしている。
だから奇跡のアッター精油なのです。
この繊細なハグされた香りを作り出す職人たちが今でも存在していることも奇跡。
彼らは温度を温度計で測ったりしないで、手の感触だけで釜の今を知り、冷えたら薪を入れ、熱くなったら薪をくべる。また材料も新しく入れ替えしながら、その作業を延々と2週間もかけて繰り返すのだそうです。
古代からそれはそれは時が止まったように香りを閉じ込めて出来上がるのです。その出来上がりの水を最後にラクダの皮の入れ物に入れて熟成。このクッピという器には余分な水分を飛ばしていく力があるそうで、この器を作ることも伝統が残っているからだと思います。
どうやら、地球にはまだ人の力が自然と共にあるような文化が残っている。この、カナウジ村には素材も材料も、人の力も、全てのものに手間という時間をかけて、どこまでも自然にある物をもとにして、人が作り続けていく場所が残っている。
それも香りを作る世界で。
という感動的なお話を聞くことができました。
ミッティーアッターの不思議
インドでは大地の匂いをわざわざ残すために、土を焼いてそれをこの古い手法で香りをカタチにしていた香り。
なんでこんなに手間をかけてこうしたかったのか。
雨と土の匂い。
人は大地の匂いを知って、それも香水として使いたかったのだなぁ。
今回はこのミッティーを中心にご紹介しましたが、次回は別のカナウジ村の香りを深掘りしたいと思っています。
そして実はアッター精油。巷では色々な価格で取引があることに気がつきました。でも今回のKIRANAHのアッターはこの伝統的な手法でしかとられていない物になることもお伝えしておきます。
「アッターには様々なものがあります。
サンダルウッド精油に合成材料をまぜてベースにしたもの。
サンダルウッドもどきをベースにしたものなど、あります。
マーケットに出ているものは合成香料や化学的なものを混ぜた
ものがほとんどのようです。
それらと伝統的な純粋なアッターを区別する言葉として、
「Natural Attar」という言葉があります。
Natural Attarは、植物(根、木、花、葉など)だけを使った純粋な
伝統蒸留法により作られたアッターを指します。
KIRANAHのホームページでもこれを意識してNatural Attarと紹介しております」
アッターの会の終了後
皆様から感想とつけたお名前のメッセージをいただきましたので、こちらに共有します。
本日はとても貴重な香のWSにお声掛けいただきありがとうございました! アッターの蒸留のお話を聞いて、とても魅了されてしまいました。今日は、 カモミールローマンと柚子を迷っていて、せっかくなので 日本とインドをブレンドしてみようと思い柚子にしました。
雨上がりの爽やかな香りが気分を前向きに。でも内側に温かいものを感じつつ進んでいく。
今日からまた進んでいこう、私は大丈夫というイメージが湧きました。
私は私でいい そんな想いを込めて 『いつもそばに』 というタイトルにしました! 会場の楽しい雰囲気素敵でした! 今日はありがとうございました♡
「大地と私」N様
本日は貴重な講座ありがとうございました!
今日は牡羊座満月なので好きなマジョラムも良いかと思いましたが、私は牡牛座なので牡牛座の関連するアロマからクラリセージを選びました。
クラリセージ、実は好きではなかったのですが苦手な香りを使ってみてもとおっしゃっていたのを聞き、最近嗅いだ時に以前と感じ方が違って良く感じていました。昨日、ちょうどYouTubeで戦争に行く人の気持ち「大地」を守るためというお話を聞いて、今日のインドの方が大地を大切に想う気持ちと関連してビックリ。涙したところにそこから大地と牡牛座の私をしっかり感じる香りという意味で名前をつけました!ありがとうございました。
盛岡 I様 「天と地に祈る」
太田先生 本島先生 どうもありがとうございました。
ブレンドした精油は「石川能登クロモジ」を使いました。 アッターのことを教えていただき 改めて香りは「祈り」なのだな、と感じました。
なので 石川能登の香りを。
他者への愛と 自己への愛が ぐるぐる糸で繋がって。この宇宙は出来ている。 そんなイメージワークでした。 感謝を込めまして・・・。
S様 「浄土」
今日は楽しいオンラインありがとうございました。 iPadの電波状況は悪くPCに切り替えて参加した途端、バッテリーが無くなり再入室。バタバタしてしまいましたが、色々とお勉強になりました。 私が選んだのはベルガモット。フランキンセンスやオレンジ、グレープフルーツなどをくんくんしてみたのですが今日はベルガモットの気分となりました。
土の上に寝そべって浄化している姿が想像出来ました。主人は「実家で草刈りしているみたいな香り」と言っています(笑)
T様 「惠」
本日は貴重な体験を、ありがとうございました!
そして、とても楽しかったです😊
オンラインで紹介した様に、ブレンドは瀬戸内レモン(水蒸気蒸留法)を選びました。柑橘系のサッパリさ、ほんのり甘さもあり、わたしにとってとても良いチョイスでした!
めぐみ=Graceという意味です。
(因みにGraceは、大好きな藤井風さんの曲にあります。このGraceの曲はインドに関わりがあります)
ミィティアターの香りを感じ、ミッティアターはこの地球に住む人々の"めぐみ"だと、わたしは感じました。
ヨーロッパの精油も良いですが、インド精油もステキです。
だけど、トドメの一滴は国産精油の瀬戸内レモンで攻めてみたのは、わたしが日本人だから。タイトルは敢えて旧字体の"惠"にさせていただきました。それは、太古日本のココロを忘れてはいけない、そんな一日本人の想いです。インストレッスン以来、わたしはどっぷりアロマにハマっているとは言えませんが、このふとしたキッカケで、"香"とは…を思い出し、美しいと。
そんな感じでアロマテラピーを受け止めています。
袖ヶ浦 K様
今日はありがとうございました
今まで嗅いだ事のない香りに感動でした✨
私はイランイランを一滴加えたのですが、奥深い香りにどこか神聖な場所にいる落ち着いた香りになり、心が落ち着きました。もちろんスーパームーンを見ながらシュッとしましたよ(笑)
大阪 H様 「女性性が開花しますように」
今日はありがとうございました
イランイランを入れました。
アッターの深いかおりがとても心地よいです
今日は娘の誕生日なので、プレゼントにします
千葉市 K様 「10月の雨」
お疲れ様でした🩷とっても素敵な会でした。素晴らしい精油を教えて頂いて、ありがとうございました🙏スプレーの精油は、ローズゼラニウムを使ってみました。思っていたよりも落ち着いた雰囲気の香り。
ネーミングは、10月の雨☔️
センタリングして中心軸を造ってくれるゼラニウムと、受け止めている、アッターのちから、水と土のスプレー。大切に使います...♪*゚
南房総市 K様 「雨あがり」
太田先生、本日はありがとうございます🙇♀️
対面とオンラインの同時開催の準備と進行、何から何まで愛が籠っていました🫶貴重なアターの歴史や香りに触れることが出来て、感極まっています🥺今日のスプレーはローマンカモミールを加えました。
「雨あがり」というネーミングで、ミッティーアターが大地の優しく奥深い香りと感じました。そこに甘く柔らかなローマンカモミールを加えてみました。雨でどよーんとした気分から、雨が止み空を見上げたくなるような香りになったような気がしました
木更津 Y様 「カナウジブリーズ」
昨日はありがとうございました!
蒸留器も見せて頂けて楽しい学びでした😃
精油の瓶詰めを本島さんが行っていると聞いてびっくりしました‼️
アッター愛が伝わり、購入した精油は想いを込めて大切に使おうと思いました!スプレーはイランイランを足しました。
インドのローズはしっかり香るとのお話から、花の香りを足したくなり、エキゾチックさを増したくてイランイランにしました。
市川 T様さん 「満月の下 しずくの森で 舞踏会」
こんにちは✨ネーミング決まりました!『満月の下 しずくの森で 舞踏会』
一瞬で 森の中の さっきまで 雨が降っていて 雨上がり 満月が顔を出してキラキラした中、雨と森の妖精達が 舞踏会をしている感じ。
今回の特別講座。この特別な日に 特別な手法で丁寧に作ってくださっている
精油のお話しが聞けて 魅了されました。精油の妖精🧚♀️と もっと身近になりたいです💕
こうしてミッティーアッターの時間共有
2024年10月17日のスーパームーンの日開催が無事終了しました!
対面参加の皆様
オンライン参加の皆様
本当にありがとうございました!
そしてKIRANAHの本島さん!このご縁は何か不思議な力で動かされていると思っています!
それから事務小林さん、いつもサポートありがとう。
次は他のアッター精油の深掘り旅を皆さんでご一緒できたらいいなって思っています。
それから、マロウズでもKIRANAHの精油を扱っていて、3ヶ月に1回だけ注文発注をさせていただいています。次の締め切りは2024年12月13日。
もしこの奇跡の精油たちに会いたい方は少しだけ教室にあるのでクンクンできます。
プライスリストが欲しい方は教室まで。
2024.10.20
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