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タイムマシンなんていらない。
GW中にやってしまおうと思いながら、昨日ようやく手を出したクローゼットの断捨離。けれど元々、片付けが得意でない私は、洋服の仕分けをしたところで、早々に心が折れてしまった。
またやる気が起きたときにやればいいや。ベッドの上から、自分のだらしなさを象徴する床に広げられた洋服たちを眺めている。
9連休。絶賛、満喫中。
これだけ時間があると、身体とは逆に、私の頭はフル回転する。
仕事のこと
お金のこと
恋愛、そして結婚。
過去、現在、未来。色々なことに想いを巡らせる。そして、後悔や不安を呼び起こす。
その大半は、思うようにいかないことばかりで、焦りや自己嫌悪。色々なネガティブが顔を出す。けど、焦って、自分をどんなに責めたところで、どうにもならないことは自分が1番よくわかっている。
***
「タイムマシンはいらない」
昔、高校のクラスメイトが言っていた言葉がふと蘇る。
彼女は高校時代から、近寄りがたい独特な雰囲気をまとい、表現としては少しチープすぎる言葉かもしれないが、ミステリアスという言葉がよく似合った。
今にも折れてしまいそうな華奢な身体からは想像できないほど、誰に対しても自分をしっかり持ち、きちんと主張ができる彼女が、すごく大人びて見え、すごく羨ましかった。
なぜそんな話になったのかはもう思い出せないけれど、高校を卒業してから数年後、久々に交わしたメッセージの中で、彼女が言ったその一言だけが強烈に印象に残っている。
***
どうしてあのとき、あんなことを言ってしまったのか
どうしてあのとき、ちゃんと言わなかったのか。
振り返れば、後悔だらけの日々。
だからこそ、後悔する度、次こそは後悔しないようにと、生きてきた。
けど、無理だった。
どんなにつらい過去でも、
どんなに後悔だらけの過去でも、
あのときのあの言葉が
あのときのあの選択が
「あのときの私」の精一杯だったから。
彼女の一言に憧れて、後悔しないように生きようとしてきた。いつか私もそう言えるようにと。
あの日から、かなりの年月が経ってしまったけれど、今ようやくそう言えるところまで来たような気がする。
過去も、今も、未来も。
そのとき目の前にある現実が、そこで選んだ道こそが、全て。
そのときの精一杯。
だから後悔しないように、綺麗に、器用に生きようとするよりも、
そんな精一杯生きた自分を認めてあげよう。
たぶん後悔しないように生きるなんて不可能で、
きっとそうやってたくさんの後悔と少しの幸せで、私たちは生きていけるから。
あのとき、彼女が言った言葉とは少し違うかもしれないけれど、それでも私は、
「タイムマシンなんて、いらない」