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定年近くの築古投資(1)

定年近くになって築古物件の投資を始めました。忘備録として日記風に書いていきたいと思います。

築古物件の見学


2021年11月14日(土)
千葉県の旭市に物件見学に行きました。築古戸建ての物件見学の予約は入れていたのですが、時間的に余裕があるので、もう一軒見にいこうということで、不動産サイト(注)から旭市の戸建てを探して、連絡し、見に行くことにしました。
安価な築古物件は基本的には人口の少ない地域に多いので、公共交通機関で行くことはできないことはありませんが、基本的には車で行くのが楽です。
築古物件リバイバルのためには、自家用車は必須かと思います。

注:不動産サイト:at homesuumoなどがあります。地域や物件種別などから検索します。

今回は不動産仲介業の担当の方に立ち会ってもらうことになりましたが、本当にオンボロの物件の場合、「鍵は開いているから勝手に見てください」という場合もあります。
あるいは「キーボックス(注)に鍵が入っているので暗証番号を教えますから勝手に鍵を開けて見学して下さい」という合もあります。

注:キーボックス:鍵を入れるケース。水道の栓やドアノブなどにトリル蹴ることができる。4桁の番号などで開けることができる。

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築古物件見学持ち物チェックシート
1.スリッパ:築古なので土足OKの所もありますが、念のため持って行きましょう。
2.メジャー:5~6m位測れるもの。道路の幅なども測ります。築古物件でよくあるのが、駐車場がない物件です。駐車場はなくても、庭があって、駐車場として使える物件もあります。「門」がある場合、その幅を測って車が入れるか確認するとき使ったりします。
3.水準器(注):床が傾いているものもあります。傾きを確認します。
4.軍手:なにかと便利。

不動産屋さんの担当の方に鍵を開けてもらい案内してもらいました。一見普通の平屋に見えますが、飲食業として使っていたとのことで、1階建 5LDK、築年月 1981年8月、建物面積103.92㎡、土地面積公簿 282.41㎡、と広い物件でした。

外観

家の中

間取り

物件見学チェックシートは以下の通りです。

1.残置物:多い
2.雨漏り:見た感じは水のしみとかないのでなさそう
3.トイレ:くみ取り(簡易水洗にすればよい)
4.水道:確認忘れ
5.傾き:なさそう
6.駐車場:3台は可能
7.床:柔らかいところはないので、大丈夫かも。傾きもなさそう。
8.畳:古いのでクッションフロアにするか?
9.シロアリ:いなさそう
10.再建築(注0):可か不可か不明(不動産担当者)
11.近隣の感じ:隣には一応戸建て住宅はあり。田んぼに囲まれている。
12.学校:小学校は1km以内。中学校は2.5km。保育園1km以内。
13.ショッピング:ローソン800m、ドン・キホーテ旭店3.6km
14.特記:ガレージがあり、残地物多だが、片付けると車2台分あり。
15.お風呂:それほど古くない
16.ハザードマップ:旭市のHPで確認したところハザードマップ外だった。
17.境界:不明な部分があるので、測量する必要がある。
18.まわりの環境:のどかな田んぼ風景。近所に家は散在しているが、隣はだれも住んでなさそう。

リフォームはそれほどかからないと思いますが、残置物撤去が大変かと思いました。旭市の中心からは離れていますが、広さと駐車できる車の数が魅力だと思います。

帰宅翌日、担当の方にメールを送りました。

◯◯様
お世話になっております。昨日は、突然のお願いにもかかわらず物件をご案内頂きありがとうございます。自己紹介が遅くなりましたが、△△の□□と申します。
昨日物件を拝見させていただき、築年数(注1)が経過しているにも関わらず、躯体(注2)もしっかりしており最低限の修繕で再生できると感じております。またガレージや駐車場スペースが確保されている点も魅力だと思います。
私たちは住宅確保が難しい高齢者や生活保護の方、ひとり親世帯、外国籍の方や低所得者の方々に地域最安値の家賃でご入居いただく活動を通して地域貢献をしていきたいと考えております。そのため、今回売出価格より大幅な値引きをしてのご提示額となることをお許し頂ければ幸いです。リフォーム代等の計算をしたところ、180万円でしたら残地物(注3)処理も含む現状有姿(注4)、瑕疵担保責任(注5)免責(注6)、現金即決で対応させて頂くことはもちろんのこと、購入後のクレームは一切致しませんのでご安心ください。
また売主様の思いや建物を引き継ぎ大切に物件を管理していきたいと思っておりますので何卒ご検討のほど宜しくお願い致します。

注0:再建築不可(SUUMO ウェブサイトより)
再建築不可物件とは、家が建っていても、解体して更地にしてしまうと新たな家を建てられない土地のこと。都市計画区域(原則として市または町村の中心部を含み、一体的に整備・開発・保全する必要がある区域。
原則として都道府県が指定する)と準都市計画区域内(都市計画区域外の区域において、市街化が進行すると見込まれる場合に、土地利用を規制するために設ける区域。都道府県が指定する)だけにあります。
上記区域内では建築基準法により「接道義務」が設けられています。接道義務とは「幅員4m以上の道路に2m以上接していないといけない」というもので、接していない土地には家を建てることができないと定められています。なぜこんな義務があるのかというと、消防車や救急車といった緊急車両が入れるようにすることで、消火活動や救助活動をスムーズに行えるようにするためです。つまり消防車や救急車が入れない土地に家を建てないように、ということなのです。
再建築不可物件は、新たに家を建てることはできませんが、既存の家をリフォームして住み続けることは可能です。オーナーが変わっても同様です。ただし建築申請が不要なリフォームに限られます。では建築申請が不要なリフォームとはどういったものでしょうか。
まず2階建て以下・延床面積が500m2・高さ13m以下・軒の高さ9m以下の木造建築物(4号建築物と呼ばれる)であれば、増改築をしなければ建築申請が不要です。
接道義務を果たしていない物件は、たいてい土地の面積も大きくありませんから、この4号建築物に該当する場合がほとんどだと考えられます。逆に4号建築物以外であれば、例えば屋根の半分以上を葺き替える場合や、外壁を補修する場合に建築申請が必要になりますから、結局思うように葺き替えや補修ができません。なお、何をもって「半分」とするかは確認する審査機関にあらかじめ相談するようにしましょう。

注1:築年数(ちくねんすう)
築年数とは、建物が完成してから経過した年数です。建物が新しいか、古いかは、不動産において重要な要素であり、不動産広告では築年数の明記が義務付けられています。

注2:躯体(くたい)
躯体とは、建築物の構造体のことです。構造躯体という場合は、建築構造を支える骨組みにあたる部分のことで、基礎、基礎ぐい、壁、柱、小屋組、土台、斜材(筋かいなど)、床版、屋根版または横架材(梁など)などをいいます。

注3:残置物(ざんちぶつ)
残地物とは以前の入居者が退去時にそれを撤去せずに残していった物品や設備等のことをいいます。

注4:現状有姿(げんじょうゆうし)
現状有姿とは、一般的には「現在の状況のまま」という意味です。不動産の売買では、土地や中古マンション、一戸建てなどの売買契約書に「現状有姿」と記されることが多く、こういった売買契約を「現状有姿売買」と呼ぶこともあります。

注5:瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)
瑕疵担保責任とは、その不動産に瑕疵があった場合に売主がその責任をもたなくてはならないということを意味します。

瑕疵には、物件に関する物理的瑕疵だけでなく、心理的瑕疵(事件・事故・自殺等)もあります。また、物件に何らかの影響を及ぼす恐れがある建築計画や、騒音・振動・臭気等の発生、暴力団事務所等が物件の近隣周辺にあるか否かも購入の際の判断基準となることがあります。次のようなものが瑕疵に含まれます。
・雨漏り
天井からのものだけでなく、外壁やサッシ取付部分等からの吹き込みやシミがある場合は注意が必要です。
・シロアリ
シロアリの害の性質上、売買対象である建物についてだけでなく、敷地内の物置とか建物周辺部の植木等も注意が必要です。マンションの場合、被害は考えにくいですが、浴室・洗面室などで、まれにシロアリの害が発見されることがあります。
・腐蝕(ふしょく)
木部の腐蝕に限らず、サビ(ベランダ・バルコニー等の鉄製部分など)も含めて通常の使用に支障をきたす場合も含まれます。特に浴室・洗面所・台所等の水廻りに注意が必要です。
・給排水管(敷地内配管を含む)の故障
配管の割れ・水漏れ、赤サビ水・濁り(にごり)・詰まりなどです。
・建物が傾いている
建物全体の傾きだけでなく、部分的な傾きも含まれます。
・増改築(リフォーム)壁や柱の撤去・移動等の増改築・間取り変更・リフォームなどを行っている場合は、耐力構造に影響を及ぼす可能性があります。
・火災等の被害
ボヤ等も含まれます。
・漏水(ろうすい)の被害
マンションの場合、上層階からの水漏れなどによって被害を受けた場合です。
・境界、越境について
境界標の設置状況、境界に関する取決め書や隣地との紛争の有無、隣地との共有塀の有無や管理方法等、境界について何らかの引継ぎ事項がある場合や、屋根やひさし、フェンス、塀、樹木等の隣地への越境、あるいは隣地からの越境、道路への越境がある場合も含まれます。
・配管の状況
物件の配管が他人の敷地を経由しているかどうか、物件の敷地内に他人の配管が埋設されているかどうかです。
・地盤の沈下、軟弱
対象物件の地盤が現実に沈下していることはもとより、その土地が以前に水田や池、沼などで地盤が弱い場合や、建物建築にあたって通常よりも強固な基礎が必要であった場合などです。
・敷地内残存物地中に残された旧建物基礎や浄化槽および建築廃材(いわゆる「ガラ」)などの残存物等、撤去費用を要する不要物がある場合です。
・土壌汚染
土壌汚染とは、鉛、ヒ素、水銀、カドミウムなどの有害物質や油や薬品類等が、土壌に含まれることに起因して、人の健康に被害を与える土壌のことをいいます。土地の利用状況の履歴は、土壌汚染の可能性を探る上で有力な情報となります。その不動産または周辺の土地が、過去および現在において有害物質の製造または使用を行う工場・事業所の敷地として利用されていた場合は、土壌汚染の可能性があります。
・浸水の被害
床上、床下を問わず、浸水の事実について、また周辺地域が浸水の多い地域であればその事実も含まれます。
・近隣の建築計画
その不動産に影響を及ぼすと思われる近隣の建築計画です。
・騒音、振動、臭気
道路・電車・飛行機・工場・店舗など一般的な観点から判断して気になるものが含まれます。
・電波障害
テレビ等の電波に障害がある場合です。
・周辺環境に影響を及ぼすと思われる施設
ゴミ処理場、暴力団事務所、火葬場など一般的な観点から判断して気になるものが含まれます。
・近隣との申し合わせ事項
近隣地域(自治会・町内会等)での協定や取り決め(ゴミ集積場所、自治会・町内会費など)が含まれます。
・その他、売買物件やその近隣での自殺、殺傷事件などの心理的影響があると思われる事実、近隣とのトラブル、擁壁(ようへき)・崖地(がけち)・法地(のりち)、吹付けアスベストなどです。

売主が瑕疵とは思っていなくても、買主の感性によっては瑕疵になることもあります。

注6:免責(めんせき)
普通なら負うべき責任を問わずに許すこと。

契約に至る流れ

2021年11月19日(金)
1週間ほどしてから、「200万円」でという連絡が来ました。年末に近づくにつれ、現金での売り上げが必要になってくるとか、売り出し物件が増えるようです。
しかし、今回は妻が代表の合同会社ということで、メールを送り「200万円」ということになったのですが、夫である私が「個人」で購入したいということを伝えたら、不動産屋の担当者は「法人より個人の方が信頼が劣る」という理由で、「検討させてほしい」とのことでした。

2021年11月27日(土)
ある理由で、「200万円」で販売してもらえるという連絡がありました。早速「買付申込書」(注6)のひな型を送ってもらうよう依頼しました。

○○様

お世話になっております。○○市の物件についてご連絡いただきありがとうございました。
自己紹介が遅くなりましたが、△△と申します。先日の○○市の物件見学の時は色々とご説明いただき、ありがとうございました。
現在は、××社に勤めており、副業として、妻の◇◇が代表の××社の仕事のお手伝いをしております。
○○市の物件ですが、ぜひ購入させていただきたいと思っています。
残地物処理も含む現状有姿、瑕疵担保責任面積、現金即決で対応させて頂き、購入後のクレームは一切致しませんのでご安心ください。
住宅確保が難しい高齢者や生活保護の方、ひとり親世帯、外国籍の方や低所得者の方々に地域最安値の家賃でご入居いただくことで地域貢献をしていきたいと考えております。
売主様の思いや建物を引き継ぎ、大切に物件を管理していきたいと思っております。
購入に関してですが、買付申込書のひな型があれば、送っていただければ幸いです。
ぜひ、よろしくお願いします。

メールで送ってもらった「買付申込書」のPDFをプリントアウトしサインして、PDFにして送り返しました。

注6:買付申込書(かいつけもうしこみしょ)
「買付証明書」とは不動産を購入する前の段階で、物件の購入希望者が売主に対して「物件を○○円で購入したいです」という意思表示を行う書類です。買受証明書、購入申込書等の名称で呼ばれることもあります。
書式に決まりや法的拘束力はなく、一般的に不動産仲介会社が用意してくれることが多いです。記載項目は購入希望者の住所・氏名、購入希望価格、手付金・中間金・残代金や契約希望日、引き渡し状態等の希望条件、有効期間と買主の情報、その他の条件となります。

2021年11月29日(月)
担当者と電話でやり取りし、契約書のドラフトを送ってもらい、確認した上で、12月17日(金)11時に契約する予定を入れました。お金は当日持って行くことにしました。また、再建築は「可」であることがわかりました。

なお不動産屋さんとのやり取りでは、スケジュール調整など緊急を要する場合以外は、電話でやり取りしない方がよいでしょう。電話をかけると相手の仕事が中断してしまうので。また、初めての取引でも、十分に経験があるというふりをして行った方が良いかと思います。素人だと思われると足元を見られるので。あと、焦らない、焦らない、というところでしょうか。
契約してリフォームの前には必ず近隣のお宅に簡単な菓子包みもって、ご挨拶に行くこと。これ必須です。
お金のやり取りは振り込みでも良いのですが、200万円程度であれば、契約時に持って行くのが良いかと思います。

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