世界史からわかる学び方の大原則☆
1.高校の世界史序章
以前にも書きましたが、社会科は「暗記教科」ではなく「感動教科」です。それは当然世界史にも当てはまります。
高校の世界史で最初に習う「人類の誕生」。暗記教科であれば、まったくドラマを感じないつまらない単元ですよね。でも、実際はむちゃくちゃ感動が詰まった単元です。
サルとヒトの違いについて、教科書には次のように書いてあります。
①直立二足歩行する
②道具・火を使う🔥
③言葉を使う
これ、ただ暗記して何か意味ありますかね?「へぇ〜」「だろうね〜」って感じで、気合い入れて覚えるほどのことでもないでしょう。でも、ここで感動できないで、先へは進めません。というわけで、ここからは心を動かす学びに変えていきましょう!
2.人類の進化に私たちの生き方のヒントがある
サルとヒトの違いについて、その背景を確認しましょう。教科書には、①の結果、手が自由に使えるようになり、②が可能になった。②の結果、脳が刺激されて発達した。そのおかげで③が可能となったと。
さぁ、ここから何がわかるでしょう?自分ができないことをできるようにしたい時、私たちは学びます。では、上手に学ぶにはどうすればいいか。その答えが上にあります。
まず、脳を発達させたければ手を使えということですね。手を使えば脳が刺激されて発達するんですから。
また、脳が発達することで言葉を使えるようになったということは、言葉を使うことが脳の発達において、上位ということ。つまり、言葉を使うことで脳がさらに刺激されて発達するのです。
さらに、教科書には載っていませんが、表情や所作は言葉よりも上位です。作り笑顔はヒトにしかできません。明るい表情は脳にプラスの効果を、暗い表情はマイナスの効果を与えます。
まとめると、脳を発達させて能力アップを目指すなら、手を動かし、ポジティブな表情や動きをしながら、声に出して学ぶのが良いということですね。その点でも、暗く記憶すると書く「暗記」はダメです。
学べている自分は幸せであると感じ、また、今できないことがそのうちできるようになるとワクワクして、明るい表情、ポジティブな言葉を発しながら学ぶのがベスト!そうやってヒトは進化したきたんですからね。
3.ヒトはなぜ言葉を生み出したのか
脳が発達することで言葉を使えるようになりました。でも、なぜヒトは言葉を生み出したのか。その答えも教科書にあります。ヒトはスピード、パワーなど、単独で戦っても動物には及ばない。でも、そんなヒトが最も進化を遂げたのは、知恵を働かせたことと、仲間との協力でした。
仲間と協力するためのコミュニケーションツールとして編み出されたのが言葉でした。また、1人の得た経験や知識を他者や次の世代に語り継ぐためにも言葉が必要だったのです。
これぞまさに他の動物と決定的に違うところでしょう。言葉を使って他者とつながれば、できないこともできるようになるし、後世に伝えて発展させていくこともできるのです。私たちが当たり前のように使っている言葉ですが、すごいツールですよね!
言葉は他者と協力してプラスを作るためのもの。本来は、他者にプラスを与えるツールなのです。でも、現代に生きる私たちは、人類が発明したこの偉大なツールを、誤って使っていることも多いと思います。
他者を罵ったり、騙したり、言い訳したり、傷つけたりすることで、他者の心を沈ませ、やる気をなくさせるために使う。自分のストレス発散や人よりも優位に立ちたいというエゴのために言葉を使う。
そんな目的のために使う言葉なら、最初から持つ必要なんてないんです。サルに戻るならまだしも、言葉を悪用するヒトは何倍もたちが悪い。ヒトが長年かかって生み出し、活かしてきた言葉。でも、使い方を間違えることで、ヒト自らを滅ぼすものになるかもしれないですね。
4.学び方の原則
話が少し脱線しましたが、学び方よりも生き方に関わる大切なことですからね。高校生に向けた授業の中では、世界史そのものよりも魂込めて伝える部分です。
最後に学び方の大原則をまとめておきます。
①手を動かして学ぶ(思ったことは書こう!)
②声に出して学ぶ(言葉は命を吹き込む!)
③ポジティブな言葉、表情、動きで学ぶ(脳を喜ばせよう!)
④学んだことは他者とシェアする(言葉はそのためにある!)
⑤できるようになること、わかるようになることにワクワクする(学びはヒトだけが持つ欲求です!)
私の世界史の授業は、「サルからヒトへ」の単元が、最も熱いメッセージを伝えるところです!いきなりクライマックスなんですね。世界史に留まらず、すべての学びの原点になる部分ですし、もっと言えば、生き方のベースにもなる部分でもあると思っているので!
ちょっと逸脱しすぎですかね…。読んでいただいた方からのコメントをいただけると嬉しいです!
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