誰かの52ヘルツが聞こえてきたら、それでも私は気づかないふりをするのだろうか。
そもそも選べるほどたくさん映画を見た一年ではないが・・・
今年は一人で見に行けた映画は数えるほどしかない。
デッドデッドデーモンズデストラクション
ハイキュー!
ボーは恐れている
あとは子供たちと・・・
スパイファミリー
ドラえもん
マリオ
を見に行った位だろうか
その数少ない母体から
を選ぶとすれば、
この1作になるだろう。
この作品だけに限らず、町田さんの作品は家族の孤独や不和がテーマになることが多く、読中は心苦しくなったりもするが、最後には再生を感じさせてくれるようにすべてのエピソードが帰結していくので、安心して気持ちを全て委ねることができる。
で、この映画である。最後は何とかなるんでしょ。などと思いながら気楽に感情移入しながら見ていたら、まんまとやられた。
主演の杉咲花さんが達者なことは知っていたが準主役(裏主役?)の志尊淳さんが驚くほどいい演技をされていた。ネタバレのようなことは避けたいが、母親役の余貴美子さんの安定力抜群の好演もあってか、志尊さんの演じた安吾という人物の全ての言動がラストでもう一度脳内再生され、目の前の映像と記憶化に刻まれた映像とが重なり合う感覚を覚え、二重に感動することとなった。
この映画を通じてクジラ同士が共鳴し合う52ヘルツの音と同じように、人もまた特定の誰かにしか聞こえない何某かの信号を出して生きているのだろうと思った。
これまでの人生を振り返ったとき、自分にだけ聞こえた52ヘルツはあっただろうか、そして私はそれを聞こえないふりをしてはいなかっただろうか、そんな自問自答を禁じ得ない作品となった気がする。
2024年を振り返ろうと思ったら時間がかかり過ぎることに気づいたので、とりあえず映画だけ振り返ってみることにした。
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いつか投稿がたまったら電子書籍化したいなあ。どなたかにイラストか題字など提供していただけたら、めちゃくちゃ嬉しいな。note始めてよかったって思いたい!!