植民地支配と言語政策
・「ウェールズでは19世紀、学校で英語が強制され、ウェールズ語を話した生徒は沖縄の方言札に似た「ウェルシュ・ノット」という板を首からかけられた。
しかし1993年以降、ウェールズ語は英語と並ぶ公用語となり、義務教育でも必修科目に指定され、ウェールズ語専門の放送局もある。比嘉さんは「ウェールズ語は世界の少数言語の中でもかなり復興に成功した事例」と指摘する。
国連教育科学文化機関(ユネスコ)の消滅危機言語の分類では「安全」の次の段階である「脆弱」と位置づけられている。これに対し、琉球諸語の6言語は「重大な危険」または「危険」とされている。
比嘉さんはウェールズ語からうちなーぐちへの平和メッセージ翻訳について、「琉球諸語は世界では言語と認められているのに、琉球人の大半が方言とさげすんでいる。こういう機会に言語としてのうちなーぐちを世界に発信し、外圧で認識を変えていきたい」と語った。」