・鳩羽鼠(はとばねず)
江戸時代後期から存在する鳩羽鼠は、色彩度の低い、ぼんやり紫がかった鼠色をしています。本来は森林に暮らしていたキジバトですが、現在は都市部でもみかけるようになり、ヤマバトともいいます。そのキジバトの背の羽色から、この色名が付けられました。
当時は幕府により、庶民が派手な色を身に着けることを禁止されていました。そのため、「○○鼠」と名の付くさまざまな鼠色が生まれました。庶民の間では、この神秘的な灰色を好んで身に着けていたそうです。
高貴な紫色を淡くまとった渋い灰色を眺めるほどに、当時の人々の心を掴んだ理由がとてもよくわかります。
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