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動物の賢さがわかるほど人間は賢いのか?

・タコの眠りながらの変色は「活発な睡眠」の証しか

・【動画】アメリカの海洋生物学者デイヴィッド・シェール博士は、睡眠中に体の色が変化するタコを発見した。シェール氏は、見ている夢によって色が変わると考えている。科学者の間では、タコが実際に夢を見るのかどうか議論がなされている。(本文より)

・水の中で眠るタコが体の色を目まぐるしく変化させる珍しい映像がこのほど公開された。これについて専門家は、睡眠中に夢を見ている可能性を示唆している。 映像は、米公共放送サービス(PBS)制作のタコに関...

・村上水軍を扱った映画『瀬戸内海賊物語』(2013)でイノシシが瀬戸内海を渡るという話が出てきたので調べたら本当にそれは観察されているらしい。イノシシにそんな強靭な遊泳能力があるとは知らなかった。

・また以下は、イノシシ🐗は闇雲に猪突猛進しているわけではなく、体内の磁気コンパスにしたがって一定の方向に猪突猛進しているという話。
【宏観亭見聞録】 イノシシは地磁気を感じている: チェコ大学の研究チームが野生のイノシシとイボイノシシを調査した結果、体を南北方向に向ける傾向が強いことが判明、体内の磁気コンパス(体内磁石)が寄与しているとのことです:
* Warthogs, Wild Boars May Have Internal Magnetic Compass
* The built-in compass that helps pigs get around: Study finds boar and warthogs are able to detect north and south
* 「猪突猛進」支える本能
記事をまとめます:
* チェコ共和国内の31ヶ所で野生のイノシシを、アフリカの33ヶ所でイボイノシシを観察。
* これらの動物には、南北方向の軸からわずかに東にそれた方向に体の軸を合わせるという非常に顕著な傾向がある。
* この傾向は、1日の中の時間帯、季節、気象条件に大きく影響されることはない。
* 餌を探したり休んだりしている1614頭の野生のイノシシ、1849の野生のイノシシの寝床、1347頭のイボイノシシの軸を測定し、非常に顕著な南北方向への指向を見いだした。
* 観察結果のすべてについての共通項は地球の磁場である。
* イノシシ科(ブタやイノシシなどを含む偶蹄目のほ乳類)における磁気感覚を示唆する最初のデータである。
* 今回の非常に興味深い発見は、これまでに積み上げられてきたほ乳類が磁気感覚を持つという証拠を補強することになる。
* 新たに浮上した疑問は、イノシシやイボイノシシがどのようにして磁場を感じ取っているのか、移動などの際に実際に磁場に対する感覚を使っているのか、という点である。
人間はどうなのでしょうか。布団は南北方向に敷けとか、頭を北に向けて眠る「北枕」は健康に良いとかいう話を聞いたことがありますが、科学的根拠はなさそうです。
関連記事
* スウェーデンの牛 (09年1月15日)
* 送電線は動物の方向感覚を乱す (09年6月10日)
* 記事リスト: 陸上ほ乳類

・タカアシガニの脱皮6時間全記録

・『共感の時代 (The Age of Empathy)』『道徳性の起源:ボノボが教えてくれること』『動物の賢さがわかるほど人間は賢いのか』などの著書のある動物行動学者 フランス・ドゥ・ヴァール(Frans de Waal )のTED講演。チンパンジーやゾウもヒトと同じく、ある程度協力や公正さ(そしてずるさ)を、そして道徳を理解している? 実験のVTRもおもしろいです。動物たち、特にチンパンジーの他者との関わり方について、おそらくビックリされることと思います。

・2017年5月24日、ルンド大学(スウェーデン)哲学科でのフランス・ドゥ・ヴァールによるプーフェンドルフ講義。

・シジュウカラにも文章をつくる能力があるという。
文法を操るシジュウカラは初めて聞いた文章も正しく理解できる 京都大学 2017年07月28日

中日新聞

*本研究成果は、2017年7月28日午前1時に米国の学術誌「Current Biology」にオンライン掲載されました。

・【2021年の記事】小鳥の鳴き声は言語だった 文法まで突き止めた日本人研究者

 小鳥のシジュウカラは鳴き声を複雑に使い分けます。天敵を見つけて周囲に警戒を呼びかけるとき、ヘビなら「ジャージャー」、タカでは「ヒーヒー」。私はこうした鳴き声一つ一つに意味があるのではないかと考え、「シジュウカラ語」を研究しています。
 シジュウカラに、録音しておいた「ジャージャー」を聞かせてみると、地面を見たり茂みをのぞいたり、まるでヘビが潜む場所を探すかのようにふるまいます。では、「ジャージャー」を聞いたとき、彼らはヘビの姿を思い描いているのでしょうか。ある実験で調べました。
 人間の場合、言葉の力で、物の見え方が変わってしまうことがあります。何の変哲もない写真でも、「顔があるよ」と言われたら心霊写真に思えてしまう。それと同じように、シジュウカラも「ジャージャー」を聞くと、ただの小枝をヘビと見間違えてしまうことがわかりました。鳴き声が視覚的なイメージにつながっている証拠です。
 観察の過程で、鳴き声に「文法」があることもわかってきました。

・ライオン・キングのティモン(ミーアキャット)とプンバァ(イボイノシシ)のリアル版。

・新刊

・新種のクラゲと新種の軟体動物の化石
【朝日新聞】
◆ 魅惑の新種 触手なく、エサの取り方は謎 クラゲ
2025/1/11 16:30有料記事
「初めて見たとき、体が透き通って丸く、宝石のようだと感じた」
https://digital.asahi.com/sp/articles/DA3S16124440.html

◆ 魅惑の新種 化石、その名も「パンク」「エモ」 軟体動物
2025/1/11 16:30有料記事
〈なお、サットン博士自身は取材に対し「パンクロックのファンというわけではないんです。どちらかというと、フォークやカントリーのファンです」と語った。〉
https://digital.asahi.com/sp/articles/DA3S16124439.html

・ハヤブサ(Falco peregrinus)は、世界で最も速い鳥であり、それだけでなく、全ての動物の中で最速です。
日常の飛行速度は時速約100マイルですが、狩りの際には時速300マイル(時速480km)以上のスピードで急降下することができます。
その体の構造全体が、達成可能な極限速度に完全に適応しています。そのため、その空力特性の一部が航空宇宙分野のステルス技術に採用されているのも不思議ではありません。

・馬の歯列の切歯(オスでは犬歯)と前臼歯の間に大人の握りこぶし大の歯槽間縁がある。ヒッタイト人がここに馬銜(はみ)を咬ませ、それに手綱をつけて馬を馭(ぎょ)すことを考え出した。(79~80頁)。
沢崎坥(サワザキ ヒロシ)著『馬は語る:人間・家畜・自然』(岩波新書、1987年)

・【最終講義】池田透教授 最終講義「動物と人の関係試論(私論?)―要点は動物が教えてくれる―」
★開催日時: 2024年2月17日(土) 14:30〜16:00
★開催形式: 対面とオンライン(Zoom)のハイブリッド
 会場: 北海道大学 人文・社会科学総合教育研究棟 1階6番教室
詳細・お申込は文学公式サイトへ

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