「構造(かたち)の変化は情報である」
生物の成り立ち、仕組みを学ぶと何気なく使っている言葉が新鮮に感じられてきます。その一つが「情報」です。情報とは一体何でしょう?
「受容体」とは細胞外からの物質を受け取るタンパク質のこと。物質を受け取ると受容体の構造(かたち)が変化して、その構造が「変わった」ということがシグナルとなって、情報が細胞内に伝わってゆく。つまり、かたちの変化が「情報を生成している」ことになります。
身近であろうと、身近でなかろうと、日常生活の中で私たちは自分を取り巻く環境の変化の中にあり続けています。変化に気づくことができなければ、生活はままならないでしょう。
環境の変化のみならず、自分自身の変化にもどれだけ気づいているだろう、と自問してみると、案外自分のことなはずなのに自分がよく分かっていないこともあります。
「かたち」に注目することは「変化」に気づく一つのきっかけ。
では「かたち」とは何だろう?という問いが浮かんでくるわけです。
一般論としての「かたち」ではありませんが、「感情の揺れ」もある意味では一つのかたちかもしれません。美しいなと感じたり、何か胸騒ぎがしたり。
目に見えるものだけが「かたち」ではない。
そんなことを思うのです。